2017年9月26日 ママドクカフェ開催報告

 ママドクカフェ
 日時:9月26日(火)12:00〜13:00
 会場:第2会議室
 講師:呼吸器内科 立原 素子先生
 演題:本音トーク!〜2児の子育てと仕事の両立〜




 呼吸器内科立原素子先生は第1子は7ヶ月、第2子の時には5ヶ月から職場に復帰されました。
 2度の産休育休期間と復帰後の現在に至る様子を感想を交えながら、タイトルどおり「本音」でお話くださいました。

 産休育休をキャリアアップと捉えていた妊娠期を経てお一人目出産前後の心の動き、「子どもがかわいすぎて、仕事はしない。外来だけの勤務もあり?」等と思いつつも「肺がん」診療のプロとしての意識が復帰への背中を押していたこと。
またお二人目の時は仕事も多くかかえておられ、これ以上休めないという気持ちが強く、産後2か月目からの部分復帰、5か月目からはフル復帰となられました。 「1人目のときとは産後の気持ちが違っていました。もう少しゆっくりでもよかったかなとも思っています。」と。。。
 2度の復帰で、「子どもが2人になったからといって大変だということではない。」「お兄ちゃんは助けてくれる存在。」「仕事と子育ての両立は可能だとはっきりいえる。」と仰りながらも昨年7月超過密スケジュールの中「もうだめだ!!」と思い詰められたこともあったとか。
最初の復帰後はお子さんとの時間が5時間ほど取れる余裕があったようですが、2度目の復帰後は職場での仕事量も激増しお子さんと過ごせる時間は3時間程度。その内離乳食や自分達の食事作りで時間が取られてしまい「子どもと過ごす時間が短い。」と仰られ、ベビーカーを押す同じ年齢の子育て中の母親の姿を見て心を痛め、悩み、それでも仕事を継続しながらお子さんと自立した親子関係を結ぶためにお子さんと蜜に過ごす時間の大切さ、愛しさを話しておられました。

女性医師が勤務を続ける上で必要な条件
 1.旦那さんが理解してくれる。その上で行動をしてくれる。
  仕事をする仲間として妻の仕事も夫の仕事も同じ価値があるということを理解してもらうことが
 大事。育児を自分の役目として捉えてくれるとすごくやりやすい。
 2.理解ある職場
  子育てや介護だけでなく人生で起きる色々なことに対して柔軟に対応できる職場。
 3.健康な体
  体が健康でなければ心まで病んでくる。一生懸命できない。パワーが出てこない。
 4.サポートしてくれる人が近くにいる。
  できれば自分の親が近くにいると頼みやすい。ベビーシッターやキッズシッターなど自分の都合に
 合わせて利用する。
等と具体的な条件を上げられました。

大学で働く上での絶対条件
 1.肺がんの医師としてのプロフェッショナルの自覚と高いモチベーションが必要。
  モチベーションがなくなれば大学で研究と臨床と教育はできない。
 2.仕事は臨床、研究、教育、家では家事と育児。
  仕事と育児は手を抜かず家事は手を抜けるところはアウトソーシングを利用するなで対応。
 働くにも子育てするにも高いプロフェッショナル意識が重要であるとのことでした。 働く上で働きやすい環境を整えてゆくことも大切な戦略だということだと思います。

家事の工夫
 1.料理はストレス発散になるので週末にまとめて作る。
 2.洗物は食洗機に任せる
 3.洗濯は乾燥機つきの洗濯機を利用。
 4.アイロンが必要なものはクリーニングに出す。
 5.掃除はロボット掃除機を利用。又、業者やヘルパーに頼んでいる。

 お子さんの教育のお話しやお稽古事、お子さんの行事は最優先事項であること、お子さんのお話になるとやはりお母さんとしての思い溢れる内容でした。
 プロフェッショナリズムという点においてフルタイムで働くということは規程の8:30から17:15までを働くだけでよいというわけではなく、職場でしかできないこととそうでないものを分類し、自宅でも仕事をしつつも家族の時間を取るための工夫がある事を教えていただきました。

 たくさんのエピソードの中お話の最後に語られた「7月、『もうだめかもしれいない』と思って悩んだ時点ではじけて、『どうにかなる』とジタバタしなくなり腹をくくって今に至っている。今も悩みながらいるが、今は長期の目標を立て実行していくことは難しいので1週間単位で埋め合わせをしながら何を優先すべきかを常に問いながら日々を送っている。悩みすぎた7月、あまりいい風に考えられずにいたがあまり考えすぎずに「たくましく、しなやかに」やっていけたらいいなと思いました。
 自分の気持ちに正直に、それぞれの自分にあった道があると思うのでそれを確実にやっていけばいいのかなと思います。」はとても印象深く心に響いています。


[質疑応答]
Q:楽しい息抜きの方法と論文執筆について(いつ論文を書くのか?)
A:1. 楽しい息抜きの方法
  私はOnとOffをつけるのに向いている。子ども達の行事であったり、子ども達と一緒に自分も楽
 しめる行事に参加しストレスを発散している。趣味はウィンドサーフィン。そろそろウィンドサーフィン
 デビューをしようと考えている。
  2. いつ論文を書くのか
  夜か朝、子どもが寝てからと起きる前。夜寝かしつけるとき一緒に寝てしまう時もあるが、今日
 は頑張る日を作りその日は頑張る。朝起きるときも同様。眠ってしまって罪悪感を感じるような不
 幸な睡眠は良くない。できない日は仕方がないと割り切る。

Q:小1の壁の対策はどうしているのか?
A:自宅のまん前が小学校(徒歩1分ほど)。学童保育も19:00までやっていて、夏休みも毎日あ
 るので大丈夫かなと思っている。考えても仕方ないことは考えずにやってしまえと思うタイプ。大丈
 夫何とかなると思っている。

Q:子育ての時期について
A:キャリアを重ねて子育てをする場合、キャリアを活かしながら仕事ができるメリットがある。若い
 うちに子育てをする場合は、体力もあるので細々続けて子どもの手が離れたらバリバリ働くという
 働き方もある。ただし初期研修の時期はしっかり受けて大変でも仕事を継続していくこと。

Q:子育て期に働きやすい環境について
A:大学病院には大学病院ならではのよさがある。医師の数が多いので緊急の対応が容易であ
 ること。外病院だと自分が一つのこまとなるので急な対応が難しい場合もある。 反面、大学では
 臨床の上に教育と研究をしなければならないこともある。自分達の子育てに合わせて選択すれば
 いい。

 立原先生すばらしいご講演をありがとうございました。
 ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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