令和元年度 神戸大学医学部附属病院 病院指標

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0～ 10～ 20～ 30～ 40～ 50～ 60～ 70～ 80～ 90～
患者数 1208 518 605 845 1378 1995 3519 4974 2128 191
　2019年度に当院を退院された患者さんを10歳ごとの年齢階級別に集計したものです。

当院では70歳代が28.7％と最も多く、次いで60歳代が20.3％で、60歳代以上が全体の62.3%を占めています。
また、総合周産期母子医療センターの認定を受けていることもあり、10歳未満の患者が多いことも特徴です。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
膠原病リウマチ内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
070560XX99X00X 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 66 13.24 15.48 3.03 55.14
070560XX99X6XX 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術なし　手術・処置等２　６あり 18 43.11 25.15 5.56 62
070560XX99X01X 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病あり 12 24.08 25.61 0 67.83
070560XX97X6XX 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患　手術あり　手術・処置等２　６あり - - 68.4 - -
110310XX99XX0X 腎臓または尿路の感染症　手術なし　定義副傷病なし - - 12.58 - -
　当科はリウマチ膠原病を専門とし、全身性エリテマトーデス、ANCA関連血管炎、強皮症、シェーグレン症候群、多発性筋炎／皮膚筋炎など全身性疾患となります。膠原病の臨床症状は多彩であるため、的確に診断し、個々人の病状に応じた最適な治療を選択します。全身に症状が及ぶことが多いため、関係各科と連携しながら患者さんをトータルに診療します。
診断群分類は、全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患の症例が上位を占めています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
140010X199X00X 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重２５００ｇ以上）　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 310 7.32 6.17 0.32 0
140010X299X0XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重１５００ｇ以上２５００ｇ未満）　手術なし　手術・処置等２なし 82 12.5 11.16 1.22 0
110260XX99X0XX ネフローゼ症候群　手術なし　手術・処置等２なし 28 10.93 20.93 0 11.96
140010X199X1XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重２５００ｇ以上）　手術なし　手術・処置等２　１あり 26 8.96 11.21 0 0
140010X299X2XX 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重１５００ｇ以上２５００ｇ未満）　手術なし　手術・処置等２　２あり 24 22.83 27.74 0 0
　当科では、「周生期の疾患・新生児の疾患」が最も多くなっており、低出生体重児や呼吸障害などの病気をもつ新生児を元気に育む新生児医療に取り組んでいます。次にネフローゼ症候群の生検やステロイド・免疫抑制剤による治療などとなっております。また、白血病や小児がんに対する化学療法や造血幹細胞移植治療、慢性腎臓病に対する透析療法や腎移植を行っております。また、運動ニューロン疾患である脊髄性筋萎縮症に対して薬剤投与、筋疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する遺伝子診断・治療なども行っております。
救命救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
160800XX01XXXX 股関節・大腿近位の骨折　人工骨頭挿入術　肩、股等 18 27.28 25.94 77.78 74.5
160100XX97X00X 頭蓋・頭蓋内損傷　その他の手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 10 5 9.67 10 59.5
161070XXXXX00X 薬物中毒（その他の中毒）　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 3.52 - -
160760XX97XXXX 前腕の骨折　手術あり - - 5.54 - -
160100XX99X00X 頭蓋・頭蓋内損傷　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 7.34 - -
　当科では24時間救急車・ドクターヘリを受け入れ、外因性・内因性を問わず急性期重症例を中心に診療にあたっています。各診療科と連携をとり、必要に応じて専門診療科と協力して治療を行います。多い疾患は、四肢体幹、頭部などの重症外傷です。次に薬物の過剰摂取、誤飲による薬物中毒症です。外因性及び内因性救急疾患などの緊急手術や内視鏡、インターベンション、集中治療などに常時対応しています。令和2年7月より、ECU(救急専用病床）を設置しました。救急外来に隣接しており、救急外来で診察した重症患者を速やかに入院させ、救急治療を行うことが可能となります。
※この集計には24時間以内に死亡となった症例は含まれていませんので、実際の入院患者数とは異なります。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
07040XXX01XXXX 股関節骨頭壊死、股関節症（変形性を含む。）　人工関節再置換術等 84 19.88 21.53 29.76 65.94
070230XX01XXXX 膝関節症（変形性を含む。）　人工関節再置換術等 74 20.53 23.56 35.14 73.66
160620XX01XXXX 肘、膝の外傷（スポーツ障害等を含む。）　腱縫合術等 48 17.31 14.1 10.42 29.73
070085XX97XXXX 滑膜炎、腱鞘炎、軟骨などの炎症（上肢以外）　手術あり 41 16.46 13.35 2.44 48.78
070010XX010X0X 骨軟部の良性腫瘍（脊椎脊髄を除く。）　四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等　手術・処置等１なし　定義副傷病なし 33 5.42 5.41 0 47.36
　当科では、下肢スポーツ・関節機能温存、脊椎、下肢人工関節・関節機能再建、腫瘍、上肢、外傷、リウマチの7つのグループがあり、患者さんの社会復帰促進のために高度で専門的な治療を積極的に取り組んでいます。
　取り扱いの多い疾患は、変形性関節症、関節リウマチ等に合併する関節疾患、靱帯損傷や半月板損傷などのスポーツ外傷、良性および骨軟部悪性腫瘍、脊椎腫瘍、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの脊椎変性疾患です。
※この集計には、DPC対象外となる入院（労災診療など）は含まれておりません。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
070590XX97X0XX 血管腫、リンパ管腫　手術あり　手術・処置等２なし 57 5.75 6.8 0 28.91
080180XX99XXXX 母斑、母斑症　手術なし 28 2.96 3.92 0 5.18
020230XX97X0XX 眼瞼下垂　手術あり　手術・処置等２なし 27 3.26 3.1 0 67.41
080180XX970XXX 母斑、母斑症　手術あり　手術・処置等１なし 22 3.18 3.93 0 5
080007XX010XXX 皮膚の良性新生物　皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）等　手術・処置等１なし 18 4.11 4.01 0 10.89
　当科では皮膚・皮下の良性腫瘍・悪性腫瘍・母斑・血管腫・血管奇形、瘢痕・瘢痕拘縮・肥厚性瘢痕・ケロイド、顔面・体幹・手足の先天異常や外傷、顔面骨骨折、褥瘡・難治性皮膚潰瘍、顔面神経麻痺、リンパ浮腫、乳房再建、眼瞼下垂症、下肢静脈瘤などを取り扱っています。
　最も多い入院は血管腫、リンパ管腫に対して手術を行った症例、2番目に血管腫や母斑に対してレーザー照射治療を行った症例、3番目に眼瞼下垂（先天性から加齢性のものまで）に対して手術を行った症例となっています。
ほぼすべての形成外科領域の疾患にわたって幅広く診療を行っており、より良い診療のため、他の多数の診療科と連携して治療を行っていることも特徴的です。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010010XX01X00X 脳腫瘍　頭蓋内腫瘍摘出術等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 79 22.16 21.14 11.39 54.89
100260XX9710XX 下垂体機能亢進症　手術あり　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 23 21.17 18.54 0 50.13
010030XX01X00X 未破裂脳動脈瘤　脳動脈瘤頸部クリッピング等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 12 16.25 15.07 0 59.42
010070XX02X2XX 脳血管障害　経皮的頸動脈ステント留置術　手術・処置等２　２あり 11 11.82 12.65 9.09 74.18
010200XX01X00X 水頭症　水頭症手術　脳室穿破術（神経内視鏡手術によるもの）等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 11 23.18 19.92 18.18 55.91
　当科の診断群分類で最も多いものは脳腫瘍に対し摘出術を行った症例となっております。2番目は下垂体腫瘍等に対し摘出術を行い負荷試験を行った症例、3番目が未破裂の脳動脈瘤に対し開頭によるクリッピング手術等を行った症例となっております。次いで脳出血に対し保存的療法を行った症例と、水頭症に対しシャント術等を行った症例が同症例数で4番目となっております。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX97X0XX 肺の悪性腫瘍　手術あり　手術・処置等２なし 212 13.15 11.51 0 69.51
040200XX99X00X 気胸　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 15 7.2 9.11 46.67 63.13
040030XX01XXXX 呼吸器系の良性腫瘍　肺切除術　気管支形成を伴う肺切除等 12 11.33 9.26 0 63.83
040110XXXXX0XX 間質性肺炎　手術・処置等２なし - - 18.84 - -
040150XX97X00X 肺・縦隔の感染、膿瘍形成　手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 31.04 - -
　当科では、原発性肺癌、転移性肺腫瘍などの肺悪性腫瘍手術を中心に行っており、当科の診断群分類で最も多くなっています。悪性腫瘍の患者さんに対して完全胸腔鏡下手術を施行し、術後QOLの改善を図っています。2番目に気胸の症例となり、持続的胸腔ドレナージなどの治療を行っています。3番目には、肺の良性腫瘍に対して肺切除術などを施行した症例となっています。また、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、胸膜腫瘍などに対する診断と手術治療も行っており、肺膿瘍、膿胸などの緊急性良性疾患の治療・管理を行っています。これらの疾患に対し、低侵襲な手術・治療を積極的に手掛けています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050163XX9910XX 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　手術なし　手術・処置等１　１あり　手術・処置等２なし 61 6.3 4.36 0 75.67
050080XX01010X 弁膜症（連合弁膜症を含む。）　ロス手術（自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術）等　手術・処置等１なし　手術・処置等２　１あり　定義副傷病なし 59 23.41 23.77 6.78 69.15
050180XX02XXXX 静脈・リンパ管疾患　下肢静脈瘤手術等 42 3.24 2.78 0 70.76
050163XX02X10X 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　大動脈瘤切除術（吻合又は移植を含む。）　腹部大動脈（分枝血管の再建を伴うもの）等　手術・処置等２　１あり　定義副傷病なし 37 20.24 19.82 5.41 74.3
050163XX03X0XX 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　ステントグラフト内挿術　手術・処置等２なし 37 17.24 11.75 8.11 80.81
　当科では心臓血管外科領域全般に対して外科治療を行っております。診断群分類からは腹部大動脈瘤に対する人工血管置換術や手術負担の少ないステントグラフト内挿術、下肢静脈瘤に対する切除術やカテーテルによる血管内焼灼術を多く入院されていることが分かります。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060160X101XXXX 鼠径ヘルニア（１５歳未満）　ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等 39 3.05 2.81 0 3.1
040310XXXXXXXX その他の呼吸器の障害 23 4.87 10.53 0 8.13
140590XX97XXXX 停留精巣　手術あり 15 3.2 3.13 0 1.87
060170XX02XXXX 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア　ヘルニア手術　腹壁瘢痕ヘルニア等 13 3.08 8.05 0 2.31
060130XX99000X 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症（その他良性疾患）　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 11 2.73 7.42 0 2.91
　当科では、豊富な知識と技術をもつ小児外科専門医がこどもの手術を担当します。当科の特徴は、こどもとそのご家族に優しく、丁寧で安全な医療を目指し、できるだけ低侵襲な手術をこころがけ、こどもに対しても内視鏡手術（腹腔鏡・胸腔鏡を用いた手術）を積極的に取り入れています。
　鼠径ヘルニア（脱腸）はこどもの外科手術では一番多く、短期入院で行っています。2番目に多いものは、その他の呼吸器の障害に対して、硬性気管支鏡検査などを行っています。3番目に多いものは、停留精巣に対して、停留精巣固定術などの手術を行っています。新生児外科疾患（横隔膜ヘルニア、食道閉鎖症、小腸閉鎖症、鎖肛、臍帯ヘルニアなど）は出生前に診断される症例が多くなってきており、産科、小児科と連携し、多くの重症例の救命の実績を持っています。小児呼吸器疾患（声門下狭窄症などの気道疾患）に対する外科的治療も積極的に行っています。こどもに対する気管支鏡検査の経験が豊富で、気道疾患の診断と治療を行うことができる国内でも数少ない施設の一つとなっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
020110XX97XXX0 白内障、水晶体の疾患　手術あり　片眼 523 3.12 2.78 0 71.93
020220XX97XXX0 緑内障　手術あり　片眼 324 7.69 7.53 0.31 63.78
020160XX97XXX0 網膜剥離　手術あり　片眼 153 7.53 9.33 0 55.7
020200XX9710XX 黄斑、後極変性　手術あり　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 135 5.27 6.71 0 67.13
020240XX97XXX0 硝子体疾患　手術あり　片眼 110 5.17 5.95 0 69.57
　当科で最も多いものは白内障に対して手術を行った症例です。次に緑内障に対して手術を行った症例、そして網膜剥離に対して手術を行った症例と続きます。4番目は網膜の中心にある黄斑部（眼球を正面から見たときに最も奥の部分にある）の病変（網膜前膜、黄斑円孔、加齢黄斑変性など）に対して手術を行った症例です。5番目が硝子体の病変（硝子体出血、硝子体混濁など）に対して手術を行った症例です。
　当科は一般的な緑内障手術である線維柱帯切除術や切開術、チューブシャント、隅角癒着解離術だけでなく、難治性緑内障に対して羊膜移植併用線維柱帯切除術を行っており、多くの実績を有します。他の疾患についても、眼科領域のほぼすべての疾患に対して対応可能であり、それぞれの領域の専門医師が治療を行っています。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
03001XXX01000X 頭頸部悪性腫瘍　頸部悪性腫瘍手術等　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 75 14.41 13.11 1.33 69.75
03001XXX99X3XX 頭頸部悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２　３あり 71 33.32 33.17 1.41 63.66
030150XX97XXXX 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍　手術あり 52 7.94 7.24 0 58.4
030350XXXXXXXX 慢性副鼻腔炎 49 7 6.8 2.04 57.82
100020XX010XXX 甲状腺の悪性腫瘍　甲状腺悪性腫瘍手術　切除等　手術・処置等１なし 49 11.55 8.44 0 59.18
　当科で最も多い入院は耳鼻咽喉・頭頸部の悪性腫瘍（口腔・咽頭・喉頭・鼻副鼻腔・聴器などの悪性腫瘍）に対して手術を行った入院です。次に多いものは頭頸部の悪性腫瘍に対して化学療法と放射線による治療をおこなった入院です。頭頸部悪性腫瘍に対しては、形成外科、脳神経外科、食道胃腸外科との合同手術や言語聴覚士によるリハビリテーションにより、がんの根治とQOLの両立を目指した治療を行っています。次いで、耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の良性腫瘍に対して手術を行った入院となっております。
　また、副鼻腔炎に対するナビゲーションを用いた内視鏡手術を行った入院や、甲状腺の腫瘍に対しての手術入院も多くなっております。その他に高度難聴に対する人工内耳の手術や、めまい、顔面神経麻痺、音声障害・嚥下障害の診断と治療にも力を注いでいます。
※当科では中耳炎に対する鼓室形成術や、咽頭・喉頭の腫瘍に対する内視鏡や顕微鏡を用いた手術は、神戸大学医学部附属国際がん医療・研究センターでその大半を行っており、今回のDPC集計には反映されていません。
放射線診断・IVR科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060050XX97X00X 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　その他の手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 49 8.67 10.25 2.04 74.73
050170XX03000X 閉塞性動脈疾患　動脈塞栓除去術　その他のもの（観血的なもの）等　手術・処置等１　なし、１あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 16 5.63 5.34 0 73.44
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 10 3.9 3.34 0 66
070040XX99X0XX 骨の悪性腫瘍（脊椎を除く。）　手術なし　手術・処置等２なし 10 2 12.1 0 69.4
180060XX99XXXX その他の新生物　手術なし 10 2 6.22 0 51
　当科の診断群分類で最も多いものは、肝細胞癌に対するTACE(肝動脈化学塞栓術)を施行した症例です。2番目には、閉塞性動脈硬化症などに対する血管拡張術・血栓除去術を施行した症例となります。その他様々なIVR治療（X線透視やCT、超音波などの画像診断機器を使用した低侵襲治療）を行っています。
放射線腫瘍科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
12002XXX99X2XX 子宮頸・体部の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２　２あり 44 5.39 16.02 2.27 68.64
110080XX03XXXX 前立腺の悪性腫瘍　経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 18 3 2.82 0 72
03001XXX99X2XX 頭頸部悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２　２あり 17 34.65 32.25 0 77.47
070040XX99X2XX 骨の悪性腫瘍（脊椎を除く。）　手術なし　手術・処置等２　２あり - - 22.54 - -
010010XX99030X 脳腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２　３あり　定義副傷病なし - - 17.49 - -
　当科では、子宮癌に対する放射線治療が1番多くなっています。
　2番目は前立腺癌に対する金属マーカー留置で、放射線治療を行う際に目印を置き、そこに高精度に放射線を集中照射を行い治療効果の向上させるため必要となるものです。
　3番目は頭頸部癌に対する放射線治療となっています。癌による疼痛の緩和や、手術や抗がん剤を有効に組み合わせ、根治を目指す集学的治療の提供も行っております。
画像誘導放射線治療、強度変調放射線治療（IMRT)等の高精度放射線治療や、婦人科癌に対してはCT/MRIを用いた画像誘導小線源療法（IGBT)も積極的に行っています。
　また、他の診療科の担当医とも充分に治療方針を検討し、安全で良質な放射線治療を行っております。
※患者数が10未満の数値は「-」と表記しています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010110XXXXX40X 免疫介在性・炎症性ニューロパチー　手術・処置等２　４あり　定義副傷病なし 42 13.81 15.9 9.52 53.02
010230XX99X00X てんかん　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 21 7.43 7.1 9.52 47.57
010170XX99X10X 基底核等の変性疾患　手術なし　手術・処置等２あり　定義副傷病なし 19 14.32 17.31 0 65.47
010190XXXXX0XX 遺伝性運動失調症　手術・処置等２なし 16 14.94 13.64 6.25 63.19
010090XXXXX00X 多発性硬化症　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 15 20.73 14.46 0 37.2
　当科では、MRIや脳の代謝や血流状態がわかるSPECT、PET-MRI、遺伝子診断などの医療技術を使い、パーキンソン病・筋萎縮性側索硬化症に代表される神経難病から、多発性硬化症やギラン・バレー症候群などの免疫が関与する疾患、さらには脳梗塞・てんかん・認知症まで幅広く治療を行っています。
　最も症例数の多いものは、慢性炎症性脱髄性多発神経炎などの免疫性の神経疾患に対してガンマグロブリン療法を行った症例です。
次いで症例数の多い順に、てんかん、多系統萎縮症など基底核の変性疾患、脊髄小脳失調症などの遺伝性運動失調症、多発性硬化症と続きます。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
080006XX01X0XX 皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外）　皮膚悪性腫瘍切除術等　手術・処置等２なし 51 8.63 7.9 0 75.71
080010XXXX0XXX 膿皮症　手術・処置等１なし 23 15.57 12.55 13.04 69.7
080080XXXXXXXX 痒疹、蕁麻疹 19 6.32 6.36 0 32.26
080007XX010XXX 皮膚の良性新生物　皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）等　手術・処置等１なし 18 4.94 4.01 0 53.06
080270XXXX0XXX 食物アレルギー　手術・処置等１なし 17 7.94 2.48 0 34
　当科の症例数で最も多いものは有棘細胞癌や基底細胞癌など悪性黒色腫以外の皮膚悪性腫瘍に対して切除術を行った症例です。次いで、蜂巣炎（蜂窩織炎）や膿瘍に対して治療を行った症例です。薬物性やコリン性など蕁麻疹に対して治療を行った症例、脂肪腫など皮膚の良性腫瘍に対して切除術を行った症例と続きます。その他に、アレルギーやアナフィラキシーショックに対する検査なども行っています。
それぞれに対し適切な薬物療法、手術療法、光線療法、皮膚科独自の外用療法を組み合わせて治療にあたっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
11001XXX01X0XX 腎腫瘍　腎（尿管）悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし 77 13.44 11.14 1.3 66.05
110070XX0200XX 膀胱腫瘍　膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし 65 11.83 7.07 6.15 76.22
110080XX01XXXX 前立腺の悪性腫瘍　前立腺悪性腫瘍手術等 65 18.14 12.18 0 67.78
110080XX991X0X 前立腺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１あり　定義副傷病なし 60 3.48 2.49 0 71.95
11001XXX99X2XX 腎腫瘍　手術なし　手術・処置等２　２あり 51 18.35 15.96 0 65.53
　当科では、腎癌に対して手術をおこなった入院が最も多くなっております。2番目に多いものは膀胱癌に対して内視鏡的切除を行った入院、3番目に多いものは前立腺の悪性腫瘍に対しての手術を行った入院となっておりますが、手術だけでなく腎癌に対しての化学療法も多く行っております。
　また、先進医療を積極的に取り入れ、尿路（腎、尿管、膀胱、尿道）および副腎の疾患に加え、男性生殖器（精巣、精巣上体、精管、精嚢、前立腺および陰茎）の疾患についての診断・治療を行っており、男性でも起こりうる更年期障害に対しての専門外来も開設し、男性ホルモン補充療法も行っています。患者さんの生活の質を重視し、1人1人に最適な治療方法が選択できるようにしています。
※この集計には、DPC制度対象外となる一部の新規抗癌剤、新規保険収載手術対象例、移植患者は含まれておりませんので、実際の入院患者数とは異なります。
産科婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
12002XXX99X40X 子宮頸・体部の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２　４あり　定義副傷病なし 70 5.26 4.58 0 59.36
120070XX02XXXX 卵巣の良性腫瘍　卵巣部分切除術（腟式を含む。）　腹腔鏡によるもの等 54 7 6.21 0 47.07
120060XX02XXXX 子宮の良性腫瘍　腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 53 7.38 6.09 0 43.89
12002XXX01X0XX 子宮頸・体部の悪性腫瘍　子宮悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし 49 12.06 12.29 0 56.2
120170XX99X0XX 早産、切迫早産　手術なし　手術・処置等２なし 44 24.14 19.06 4.55 30.64
　当科では産科・周産期医療、生殖医療（不育・不妊症）、婦人科腫瘍、更年期医療など、それぞれの専門医が連携して先端医療の提供に取り組み、診療を行っています。
　最も多い診断群分類が子宮頸癌・子宮体癌等に対し化学療法を行った症例となり、同じく子宮頸癌・子宮体癌等に対し開腹で摘出術を行った症例が4番目となっております。2番目が卵巣腫瘍に対し腹腔鏡下で摘出術等を行った症例、3番目に子宮筋腫等の子宮良性腫瘍に対し腹腔鏡下で摘出術を行った症例、5番目は切迫早産等の産科疾患に対し治療を行った症例となっております。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX99040X 肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２　４あり　定義副傷病なし 64 8.84 9.59 0 68.95
040110XXXXX0XX 間質性肺炎　手術・処置等２なし 43 19.93 18.84 6.98 72.28
040040XX9905XX 肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２　５あり 37 27.16 20.04 2.7 68.89
030250XX991XXX 睡眠時無呼吸　手術なし　手術・処置等１あり 36 2 2.03 0 58.53
040040XX9910XX 肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 36 3.14 3.34 0 76.08
　当科では、外来、入院を通じ一貫した治療方針でチーム医療を行い、診療にあたっています。臨床試験を計画・実施し、新しい診療の研究と発信にも取り組んでいます。
肺がん・悪性胸膜中皮腫に対する早期診断、集学的治療・緩和医療、気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患に対する治療・患者指導、間質性肺炎・肺線維症に対する診断・治療、その他にも睡眠時無呼吸症候群・呼吸器感染症に対する診断・治療を行っています。また、慢性呼吸不全に対する在宅酸素療法・在宅人工呼吸療法も行っています。
　肺がんに対して化学療法が実施された症例が最も多く、次いで、間質性肺炎に対して治療を行った症例、その他、睡眠時無呼吸症候群に対し終夜睡眠ポリグラフィー検査を行った症例や、気管支鏡や超音波内視鏡を用いた肺がんの検査が行われた症例です。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050070XX01X0XX 頻脈性不整脈　経皮的カテーテル心筋焼灼術　手術・処置等２なし 357 5.79 5.02 0.28 64.03
050050XX02000X 狭心症、慢性虚血性心疾患　経皮的冠動脈形成術等　手術・処置等１　なし、１、２あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 130 7.57 4.4 0.77 70.77
050050XX99200X 狭心症、慢性虚血性心疾患　手術なし　手術・処置等１　２あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 112 4 3.15 0 71.19
050070XX99000X 頻脈性不整脈　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 92 3.67 7.56 0 69.47
04026XXX9910XX 肺高血圧性疾患　手術なし　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 86 5.23 5.07 0 67.51
　当科は、循環器疾患（心臓病および血管病）の診療を行う診療科です。冠動脈疾患（狭心症や心筋梗塞）、不整脈、心筋症、弁膜症、心不全、下肢動脈疾患などを対象としています。
　当科で最も多い診断群分類は、心房細動に対してカテーテルアブレーション（心筋焼灼術）治療を行った症例です。心房細動には、慢性、発作性、頻脈性、非弁膜症性などがあり、原因はさまざまです。2番目は狭心症や陳旧性心筋梗塞に対して心臓の血管にステントを留置するカテーテル治療を行う入院です。3番目は、狭心症や陳旧性心筋梗塞に対して心臓カテーテル検査を行った入院です。当院で光干渉断層映像法（OCT）により精密な冠動脈の評価を行うことができます。4番目に頻脈性不整脈に対して薬物治療や電気的除細動器による治療を行った症例、5番目は肺高血圧性疾患に対してスワンガンツカテーテル検査を行った入院です。
　当科では循環器疾患で苦しむ患者さんを減らし、かつ生活の質を改善することを目標として診療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
110280XX99000X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 144 11.91 11.67 0 55.62
110280XX991X0X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　手術なし　手術・処置等１あり　定義副傷病なし 52 11.69 7 0 50.19
110280XX02X00X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　動脈形成術、吻合術　その他の動脈等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 29 15.28 8.48 0 67.21
110280XX99010X 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２　１あり　定義副傷病なし 24 18.5 14.23 0 59.75
110260XX99X0XX ネフローゼ症候群　手術なし　手術・処置等２なし 21 28.76 20.93 0 54.14
　最も多い診断群分類は、慢性糸球体腎炎に対する免疫抑制療法、腎移植手術前の患者管理、慢性腎臓病教育入院などを含んだ入院です。2番目に多いものは、腎生検を行う入院です。3番目に多いものは、血液透析を導入するために「内シャント作成手術」を行う入院です。「内シャント」とは血液透析を行う際、十分な血液量が確保できるように、動脈と静脈を皮下で直接つなぎ合わせた血管のことを言います。この他、タンパク尿や血尿および、高血圧、糖尿病、膠原病などの全身の疾患による腎障害など、腎臓に関するほとんどの病気にも対応しております。
麻酔科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010111XXXXX0XX 遺伝性ニューロパチー　手術・処置等２なし 22 12.64 12.5 0 64.59
070343XX97X0XX 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎　その他の手術あり　手術・処置等２なし - - 16.54 - -
070343XX99X00X 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 12.16 - -
070343XX99X20X 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎　手術なし　手術・処置等２　２あり　定義副傷病なし - - 6.25 - -
070341XX99X00X 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　頸部　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 11.07 - -
　当科の入院では、主に痛みに対しての治療を行っています。当ペインクリニックで扱っている疾患は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症・変形性関節症といった整形外科的疾患から、三叉神経痛・顔面痛・外傷性頚部症候群・帯状疱疹後神経痛など、幅広く対応しています。持続硬膜外ブロック・脊髄刺激療法や内臓神経ブロック・三叉神経ブロックなどの、より高度な疼痛治療を行っています。また、難治な痛みに対する脊髄刺激療法を積極的に行っています。
　当科の診断群分類で最も多い症例は、末梢神経障害性疼痛や帯状疱疹後神経痛などに対し、疼痛緩和治療を行った症例です。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060020XX04X0XX 胃の悪性腫瘍　内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術　手術・処置等２なし 113 8.1 8.27 0.88 73.02
060130XX02000X 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症（その他良性疾患）　内視鏡的消化管止血術等　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 111 7.77 8.73 0 55.75
060340XX03X00X 胆管（肝内外）結石、胆管炎　限局性腹腔膿瘍手術等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 111 10.14 9.79 4.5 72.99
06007XXX9910XX 膵臓、脾臓の腫瘍　手術なし　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 78 5.55 4.8 1.28 68.47
060050XX97X00X 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　その他の手術あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 74 10.57 10.25 1.35 72.53
　当科では、消化管疾患（食道、胃、小腸、大腸）、肝臓疾患、胆道・膵臓疾患、難治性疾患（炎症性腸疾患など）の診断・治療を行っています。当科の診断群分類で最も多いものは、早期の胃癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した症例です。2番目に、食道アカラシアに対する内視鏡下筋層切開術を施行した症例となります。3番目には、胆管炎や胆管結石に対して内視鏡的治療を行った症例となります。その他には、膵臓腫瘍に対して超音波内視鏡（EUS)や内視鏡的逆行性胆管膵管造影（ERCP)の内視鏡診断を行った症例や肝・肝内胆管の悪性腫瘍に対して内視鏡的治療を行った症例となっています。
　また、当院は肝移植実施施設でもあり、急性肝不全をはじめ、ウイルス性の肝炎、肝硬変およびその合併症に対する治療も行っています。
※この集計には、DPC制度対象外となる一部の新規抗癌剤、新規保険収載手術対象症例は含まれていませんので、実際の入院患者数とは異なります。
食道胃腸外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060020XX02X00X 胃の悪性腫瘍　胃切除術　悪性腫瘍手術等　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 51 16.69 16.12 3.92 68.63
060010XX01X1XX 食道の悪性腫瘍（頸部を含む。）　食道悪性腫瘍手術（消化管再建手術を併施するもの）　頸部、胸部、腹部の操作によるもの等　手術・処置等２　１あり 46 34.17 36.09 13.04 66.54
060035XX01000X 結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍　結腸切除術　全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 33 19.06 15.02 3.03 71.36
060010XX99X40X 食道の悪性腫瘍（頸部を含む。）　手術なし　手術・処置等２　４あり　定義副傷病なし 30 11.47 9.34 3.33 64.93
060040XX0210XX 直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍　肛門悪性腫瘍手術　切除等　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 17 23.82 24.81 5.88 67.12
　当科は食道から肛門までの消化管に発生する腫瘍と炎症性腸疾患の外科治療を行っています。早期に社会復帰できるよう体への負担が少ない腹腔鏡・胸腔鏡を使った手術が多いのが特徴です。その他にもロボット支援手術、血管吻合を用いた消化管再建術も導入しております。また、手術、化学療法、放射線療法など様々な治療を組み合わせた集学的治療も行っております。
　当科では主に食道癌・胃癌・大腸癌に対して胸腔鏡・腹腔鏡(ロボット支援下含む)を行っております。
肝胆膵外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060050XX99X00X 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 96 6.06 9.27 3.13 70.03
06007XXX010X0X 膵臓、脾臓の腫瘍　膵頭部腫瘍切除術　血行再建を伴う腫瘍切除術の場合等　手術・処置等１なし　定義副傷病なし 72 25.58 25.77 4.17 64.5
060050XX02X10X 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　肝切除術　部分切除等　手術・処置等２　１あり　定義副傷病なし 61 14.28 16.53 1.64 70.36
060060XX97100X 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍　その他の手術あり　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 41 17.85 14.49 9.76 73.85
060340XX99X00X 胆管（肝内外）結石、胆管炎　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし 40 8.03 9.68 7.5 65.1
　当科では主に、原発性肝癌・転移性肝癌・胆道癌・膵臓癌などの悪性腫瘍に対する外科的治療、肝癌に対する化学療法などを行っております。
　肝癌治療では肝切除、ラジオ波凝固法、肝動脈塞栓療法、肝移植などの既存の治療法と、神戸大学オリジナルの先端医療技術である経皮的肝灌流（肝臓を標的とする最も強力な肝動注化学療法で低侵襲で反復できるのが特徴）を駆使し、患者さんの病状に応じて最適の治療法を選択しています。
※経皮的肝灌流化学療法は自費診療となります。
※この集計には、DPC対象外となる入院（指定された高額薬剤や新規保険収載手術を行った症例、自費診療など）は含まれておりません。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
100180XX990X0X 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　定義副傷病なし 87 7.06 6.24 0 53.07
100250XX99101X 下垂体機能低下症　手術なし　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし　定義副傷病あり 25 11 8.68 0 40.56
100070XX99X100 ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）（末梢循環不全なし。）　手術なし　手術・処置等２　１あり　定義副傷病なし　８５歳未満 23 17.87 13.72 0 61.13
100070XX99X000 ２型糖尿病（糖尿病性ケトアシドーシスを除く。）（末梢循環不全なし。）　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし　８５歳未満 21 15.86 10.84 0 53.71
100260XX9910XX 下垂体機能亢進症　手術なし　手術・処置等１あり　手術・処置等２なし 21 11.48 6.33 0 56.05
　当科での診断群分類で最も多いものは、原発性アルドステロン症等の副腎皮質機能亢進症に対し精査を行った症例です。2番目は、下垂体機能低下症等に対してホルモンの分泌状態を調べるための負荷試験を行った症例で、2型糖尿病などの副傷病のある症例が5番目となっています。3番目と4番目には、2型糖尿病の治療入院、治療方針の見直し、教育入院を行った症例で、インスリン製剤などの治療の有無で分岐した症例となっています。
総合内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
100393XX99XXXX その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害　手術なし 13 12.54 9.96 23.08 71.15
080010XXXX0XXX 膿皮症　手術・処置等１なし - - 12.55 - -
110310XX99XX0X 腎臓または尿路の感染症　手術なし　定義副傷病なし - - 12.58 - -
0400801499X002 肺炎等（市中肺炎かつ７５歳以上）　手術なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし　Ａ－ＤＲＯＰ　スコア２ - - 15.17 - -
050130XX99000X 心不全　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 17.71 - -
　当科では症状や症候のみで診断がついていない患者さんの診断・診療を行っており、また、年齢に関わらず単一の臓器別診療科では対応が困難な複数の疾患を合わせもつ患者さんに対して、内科総合的な診療を行っています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
乳腺内分泌外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
090010XX01X0XX 乳房の悪性腫瘍　乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。））等　手術・処置等２なし 40 12.68 10.34 0 69.98
090010XX01X3XX 乳房の悪性腫瘍　乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。））等　手術・処置等２　３あり - - 15.3 - -
090010XX02X0XX 乳房の悪性腫瘍　乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの）　手術・処置等２なし - - 6.1 - -
090010XX97X0XX 乳房の悪性腫瘍　その他の手術あり　手術・処置等２なし - - 6.48 - -
010010XX99000X 脳腫瘍　手術なし　手術・処置等１なし　手術・処置等２なし　定義副傷病なし - - 11.27 - -
　当科では乳癌をはじめとする乳腺疾患の診断および治療を行っており、乳癌に対する手術を行った症例が大多数です。
手術以外にも、大学病院の特徴を活かして、ホルモン療法・化学療法・放射線療法・臨床試験・遺伝性乳癌卵巣癌症候群の遺伝カウンセリングや遺伝子検査なども行っています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
腫瘍・血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
130010XX97X2XX 急性白血病　手術あり　手術・処置等２　２あり 53 33.25 39.36 5.66 54.26
03001XXX99X3XX 頭頸部悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２　３あり 52 17.17 33.17 5.77 65.65
060010XX99X40X 食道の悪性腫瘍（頸部を含む。）　手術なし　手術・処置等２　４あり　定義副傷病なし 33 8.18 9.34 0 64.67
130030XX97X3XX 非ホジキンリンパ腫　手術あり　手術・処置等２　３あり 33 20.58 32.2 3.03 61.39
03001XXX99X4XX 頭頸部悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等２　４あり 25 7.84 12.38 0 65.6
　当科では、血液悪性疾患を含む全てのがんの患者さんを対象に抗がん剤治療、支持療法を行っています。また、適応のある患者さんには骨髄移植・末梢血幹細胞移植・臍帯血移植などの造血幹細胞移植を行っています。臓器の枠にとらわれずに、全てのがんの患者さんを対象にエビデンスに基づいた治療を行なっており、他科と連携し、抗がん剤や分子標的治療、ホルモン療法、放射線治療、手術を併用した治療など、病状に合わせた適切な治療を行います。加えて、新しい薬剤を開発する治験を含めて、ご協力いただける患者さんには積極的に臨床試験への参加を提案し、より良い治療を受けていただく機会の提供にも努めております。また、がんに対する治療と並行して早期から緩和治療も行っています。
　上記の集計では順に、急性白血病に対して化学療法を行った症例、頭頸部の悪性腫瘍に対して化学療法と放射線療法の併用、食道の悪性腫瘍に対して化学療法を行った症例、非ホジキンリンパ腫に対して化学療法を行った症例などが上位になっております。
※この集計には移植患者、治験患者は含まれておりませんので、実際の入院患者数とは異なります。
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準（※）		 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 130 19 10 23 36 30 1 8
大腸癌 55 33 41 37 31 23 1 8
乳癌 25 16 - - - - 1 8
肺癌 148 39 82 112 - 92 1 8
肝癌 41 49 20 - 29 221 1 8
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約
　５大癌（胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌）の患者さんを初発のStage別と再発に分け集計したものです。

当院はがん診療連携拠点病院として、早期の治療からⅣ期までの治療を全ての部位において幅広く行っています。

病院情報公開のための集計用データの集計条件は、院内および地域がん登録の登録条件とは異なるため、上記集計は実際のがん患者数と異なります。不明に関しては、検査入院等で結果を待たずに退院した患者さんも含まれるため、患者数が多くなっています。

※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
※がん登録の詳細につきましては、当院ホームページ内の「腫瘍センター」よりご覧ください。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数		 平均年齢
軽症 18 10.06 56.11
中等症 55 15.69 73.87
重症 15 18.73 74.33
超重症 14 31.21 77.43
不明 - - -
　成人の市中肺炎の患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。
市中肺炎とは、成人が普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことで、
重症度は成人市中肺炎診療ガイドライン（日本呼吸器学会）の重症度分類システム（A-DROP）にて分類しています。

Age（年齢）：男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration（脱水）：BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration：SpO2<=90%（PaO2 60Torr 以下）
Orientation（意識障害）：意識障害あり
Pressure（収縮期血圧）：収縮期血圧90 mmHg以下

※以上5項目の内、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点として、
　カウントした合計で重症度を判定しています。

　軽症　：0点の場合。
　中等症：1～2点の場合。
　重症　：3点の場合。
　超重症：4～5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
　不明　：重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

当院では中等症が半数以上を占めており、平均在院日数は、重症度が高くなるにつれて長くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 55 21.29 72.87 36.36
その他 - - - -
　脳梗塞の患者さんについて患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計したものです。

脳梗塞と分類される傷病名のうち、発症日から3日以内の脳梗塞が85.9％を占めています。
脳梗塞は発症後すぐに専門的な治療をすることが重要で、当院では救急部・神経内科・脳神経外科が連携して、超急性期の血栓溶解療法（t-PA治療）やカテーテルを用いた手術を行い、機能予後の改善と再発予防に努めています。
また、平均年齢が70歳を超えており、年齢的に長期臥床を防ぐためにも早期に当院でリハビリを開始し、他医療機関等へ転院しています。

※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術　仮死第１度のもの 33 0 32.94 6.06 0
K9132 新生児仮死蘇生術　仮死第２度のもの 17 0 68.12 5.88 0
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置　頭頸部その他に設置した場合 - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
　新生児における蘇生術が上位を占めています。気道吸引、皮膚刺激、酸素投与や気管挿管による蘇生等です。次に小児の急性白血病等の患者さんに何度も繰り返し化学療法が出来るように、CVポートを皮膚の下に埋め込む手術となっています。CVポートとは、中心静脈カテーテルの一種で、正式には皮下埋め込み型ポートといわれるもので、ポート本体と、薬剤を注入するチューブ（カテーテル）により構成されています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
救命救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術　肩甲骨、上腕、大腿 12 4.17 19.75 83.33 73.08
K0462 骨折観血的手術　前腕、下腿、手舟状骨 - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K0811 人工骨頭挿入術　肩、股 - - - - -
K046-3 一時的創外固定骨折治療術 - - - - -
当科では、四肢体幹の骨折観血的手術を多く施行しています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術　肩、股、膝 177 1.42 17.51 32.2 70.51
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（後方又は後側方固定） 45 4.62 25.38 37.78 64.38
K0483 骨内異物（挿入物）除去術（下腿） 40 1.03 4.6 0 40.55
K079-21 関節鏡下靱帯断裂形成手術　十字靱帯 32 1 16.53 6.25 29.25
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術　肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 23 1.39 2.26 0 53.48
　当科では、膝・股関節症に対しての人工関節置換術が最も多い手術となっています。次に多いものは、脊椎腫瘍・腰部脊柱管狭窄症などの脊椎変性疾患に対して行う脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術、下腿に対して、ねじやプレート、髄内釘などを抜去する骨内異物（挿入物）除去術、膝前（後）十字靱帯に対して行う関節鏡下靱帯断裂形成手術、四肢・躯幹の良性腫瘍に対して行う四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術の順に多く行われています。
　また、スポーツ外傷の患者さんに多い膝前十字靱帯損傷などの疾患に対しての関節形成術なども多く行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術　眼瞼挙筋前転法 22 1 1.27 0 67.09
K0033 皮膚、皮下、粘膜下血管腫摘出術（露出部）　長径６センチメートル以上 20 1.05 3.5 0 35.35
K0871 断端形成術（骨形成を要する）指（手、足） 20 1.55 25.95 5 70.25
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）　長径２センチメートル以上４センチメートル未満 19 1.05 2.37 0 15.16
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）　長径２センチメートル未満 17 1.12 1.12 0 7.94
　当科では眼瞼下垂に対して行われる眼瞼下垂症手術（眼瞼挙筋前転法）が多く、次に血管腫に対して行われる摘出術、骨髄炎に対して行われる断端形成術（骨形成を要する）の順となっております。また、母斑や皮下腫瘍、に対して行われる摘出術も多く行っております。形成外科は頭部、顔面、体幹、四肢末端に至る体全体を治療の対象としており、見える部分の外科として様々な組織の修復、再建を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術　その他のもの 113 5 28.26 20.35 55.61
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術　下垂体腫瘍 29 4.28 16.9 0 49.14
K1742 水頭症手術　シャント手術 13 6.38 17.92 15.38 52.46
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 13 2.62 13.92 23.08 74.15
K154-3 定位脳腫瘍生検術 11 5.27 37.18 18.18 68.64
　当科では脳腫瘍に対する頭蓋内腫瘍摘出術が最も多い手術となっており、覚醒下手術、術中ナビゲーション、術中電気生理学モニタリング等を用いて摘出術の治療成績向上に取り組んでいます。2番目は下垂体に発生した腫瘍を経鼻的に神経内視鏡のもと摘出する経鼻的下垂体腫瘍摘出手術が多くなっております。次いで3番目が同症例数で水頭症に対して行うシャント造設術、頸動脈狭窄症等に対しステント留置を行う経皮的頸動脈ステント留置術となっております。5番目が脳腫瘍に対し病変を採取し、病理診断を行う定位脳腫瘍生検術となっております。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術　肺葉切除又は１肺葉を超えるもの 140 1.96 11.61 0 69.76
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術　部分切除 43 1.67 9.14 0 70.86
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術　区域切除 22 1.09 10.41 0 69.73
K5132 胸腔鏡下肺切除術　その他のもの 21 1.9 8.38 0 61.67
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 12 1.33 7.42 0 61.75
　当科では、肺悪性腫瘍（原発性肺癌、転移性肺腫瘍など）に対して、胸腔鏡下で切除を行う低侵襲手術がほとんどを占めています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K5551 弁置換術　１弁のもの 45 6.62 26.64 17.78 68.82
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術（人工心肺を使用しないもの）　２吻合以上のもの 38 5.58 23.53 7.89 71.76
K5612ﾛ ステントグラフト内挿術　１以外の場合　腹部大動脈 35 5.89 11.23 11.43 80.69
K5606 大動脈瘤切除術（腹部大動脈（分枝血管の再建）） 33 5.52 20.24 12.12 71.33
K5602 大動脈瘤切除術（吻合又は移植を含む。）　弓部大動脈 27 5.3 28.44 25.93 74.56
　当科で症例数の多い手術としては大動脈弁や僧帽弁を人工弁に置き換える人工弁置換術、人工心肺装置を使用せず心臓を動かしたまま手術を行う心拍動下冠動脈バイパス術が1番目、2番目になっています。
次いで腹部大動脈瘤に対してカテーテルを使用したステントグラフト内挿術、同じ疾患に対する開腹による人工血管置換術、弓部大動脈瘤（胸部大動脈瘤）に対する人工血管置換術の順となっています。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 38 1 1.05 0 3.11
K836 停留精巣固定術 14 1 1.21 0 1.93
K6333 ヘルニア手術　臍ヘルニア 12 1 1.08 0 1.58
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術　虫垂周囲膿瘍を伴わないもの - - - - -
K664 胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。） - - - - -
　当科では、手術数は腹腔鏡下鼠径ヘルニアが最も多く、停留精巣に対しての精巣固定術、臍ヘルニア手術と続いています。年々増加している手術としては、内視鏡（腹腔鏡、胸腔鏡）を用いた手術です。手術創を小さく、また視野のよい安全な手術ができるというメリットを生かし、技術認定医のもと積極的に取り入れています。腹腔鏡手術は、脾臓摘出術、胆嚢摘出術、卵巣腫瘍手術、尿膜管摘出術、腸閉塞手術など幅広い腹部疾患の手術に対して行っています。胸腔鏡手術に関しては、乳幼児の肺切除術を胸腔鏡下で行える国内でも数少ない施設です。手術後の管理も、創部の管理や痛みや退院後のケアなどに配慮し、手術を受けたこどもが早く元気に回復できるように力を尽くしています。
※10症例未満の数値は「-」と表示しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ﾛ 水晶体再建術　眼内レンズを挿入する場合　その他のもの 525 0.99 1.13 0.19 72.66
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術　網膜付着組織を含むもの 402 0.77 4.73 0.25 64.45
K2682 緑内障手術　流出路再建術 135 0.88 4.63 0.74 59.24
K2683 緑内障手術　濾過手術 109 0.95 8.37 0 68.1
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術　その他のもの 92 0.78 4.12 0 67.67
　当科では「水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの」が最も多く行われています。これは、白内障の手術で、混濁した水晶体を除去し、代わりに眼内レンズを人工的に挿入する手術です。多焦点眼内レンズやトーリック眼内レンズを併用した手術も行っています。次に多いものは「硝子体茎顕微鏡下離断術　網膜付着組織を含むもの」で、裂孔原性網膜剥離や網膜前膜等に行う手術です。3番目、4番目はともに緑内障の手術で、「緑内障手術 流出路再建術」は眼圧を左右している房水の流れが妨げられている場合に行う手術、「緑内障手術 濾過手術」は房水の流れるルートの再建が期待できない場合に行う手術です。5番目が、硝子体出血等の疾患（網膜病変合併なし）に対して行われる手術です。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術　切除 31 2.74 7.29 0 63.74
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術ＩＩＩ型（選択的（複数洞）副鼻腔手術） 27 1.26 4.67 3.7 65.04
K4691 頸部郭清術　片側 24 1.79 9.92 0 72.17
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術ＩＶ型（汎副鼻腔手術） 23 1.65 4.26 0 50.22
K3772 口蓋扁桃手術　摘出 22 2.18 6.45 0 39.59
　頭頸部悪性腫瘍は手術の手技が多岐にわたるため、手術の術式別では上記に表示されていませんが、頭頸部悪性腫瘍に対しての手術が最も多く行われています。
　定期的な手術方法では、1番目に甲状腺癌に対して行われる甲状腺悪性腫瘍手術が多く行われています。2番目に慢性副鼻腔炎などの疾患に対しての内視鏡下鼻・副鼻腔手術が多く行われています。副鼻腔の手術では、ナビゲーションシステムを使用し、低侵襲で安全な内視鏡手術を行っています。3番目に悪性腫瘍の頸部リンパ節転移に対して頸部郭清術が多く行われております。
※当科では中耳炎に対する鼓室形成術や、咽頭・喉頭の腫瘍に対する内視鏡手術は、神戸大学医学部附属国際がん医療・研究センターでその大半を行っており、今回のDPC集計には反映されていません。
放射線診断・IVR科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）　選択的動脈化学塞栓術 46 1.17 7.54 2.17 75
K6153 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）　その他のもの 34 1.21 4.24 2.94 63.74
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 18 1.17 3.89 0 72.67
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他） 14 0 1 0 61.5
K142-4 経皮的椎体形成術 - - - - -
　当科では、肝細胞癌に対するTACE(肝動脈化学塞栓術)が最も多く行われています。2番目に動脈瘤や動静脈奇形に対する塞栓術、3番目には閉塞性動脈硬化症などに対する血管拡張術・血栓除去術が多く行われています。他には、悪性骨腫瘍に対する経皮的椎体形成術が行われており、あらゆる領域のIVR治療（X線透視やCT、超音波などの画像診断機器を使用した低侵襲治療）を行っています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
放射線腫瘍科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K007-2 経皮的放射線治療用金属マーカー留置術 18 1 1 0 72
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術　その他のもの - - - - -
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）　後方又は後側方固定 - - - - -
　当科では、前立腺癌に対して放射線治療を効果的に行うための金属マーカー留置術が一番多く行われています。
※当科入院中に他科で施行された手術も含まれています。
※必要に応じて他科との連携により、外科的処置や手術も行っております。
※患者数が10未満の数値は「-」と表記しています。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。） 10 16.9 13.9 70 72.4
K386 気管切開術 - - - - -
K154-3 定位脳腫瘍生検術 - - - - -
K6181 中心静脈注射用植込型カテーテル設置（四肢） - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
　上記は当科入院中に他の診療科で行った手術です。また、必要に応じて他科との連携により、外科的処置等も行っています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術　単純切除 77 1.17 6.27 1.3 76.12
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）　長径２センチメートル未満 10 1 2.2 0 33.4
K0064 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）　長径１２センチメートル以上 10 1.4 8.8 0 47.9
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）　長径３センチメートル以上６センチメートル未満 - - - - -
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部）　長径２センチメートル以上４センチメートル未満 - - - - -
　当科で最も多い手術は、悪性黒色腫や基底細胞癌、有棘細胞癌など皮膚の悪性腫瘍に対する皮膚悪性腫瘍切除術です。それに続く、皮膚、皮下腫瘍摘出術は、脂肪腫や表皮のう胞、母斑などの良性腫瘍に対して行われています。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ｲ 膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術　電解質溶液利用のもの 76 2.71 10.32 7.89 76.12
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いるもの） 65 1.95 15.18 0 67.78
K773-5 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術（内視鏡手術用支援機器を用いるもの） 53 2.28 10.13 0 65.57
K773-2 腹腔鏡下腎（尿管）悪性腫瘍手術 40 3.63 12.38 2.5 71.83
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 27 3.67 11.85 7.41 69.52
　膀胱悪性腫瘍に対して行う、膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術・電解質溶液利用）が最も多くなっております。2番目は、前立腺癌に対して行うロボット手術（ダビンチ）、3番目は腎癌に対して行うロボット手術（ダビンチ）が多く行われています。
　当科では、早くから腹腔鏡手術を積極的に取り入れ、経験豊富なスタッフにより、安全かつ適正な治療を行っています。2010年には、国内で早期に手術支援ロボット（ダビンチ）を導入し、前立腺に対する、ロボット支援手術を開始しています。 更に2011年からロボット支援腎部分切除術にも積極的に取り組んでいます。また、腎移植も積極的に行い、症例数も上位に位置付けております。
※移植患者の症例は含まれておりません。
産科婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術（両側）　腹腔鏡によるもの 58 1.09 6.02 0 47.26
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 48 1.21 5.27 0 47.23
K861 子宮内膜掻爬術 35 1.09 1.11 0 51.97
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術（両側） 29 1.62 12.86 0 59.07
K879 子宮悪性腫瘍手術 27 1.37 12.04 0 59.56
　当科では患者さんの状態に応じて、根治性と機能温存、低侵襲をめざした治療を提供しております。
　最も多い手術が卵巣腫瘍等に対し腹腔鏡下で行われる子宮附属器腫瘍摘出術です。2番目が子宮内膜症や子宮筋腫等の良性腫瘍に対し腹腔鏡下で行われる子宮全摘術、3番目が子宮体癌の診断や子宮外妊娠等の産科疾患治療のために行われる子宮内膜掻爬術となっております。4番目には主に卵巣癌に対し開腹での腫瘍摘出を行う子宮附属器悪性腫瘍手術が続き、子宮頸癌・子宮体癌等に対し開腹による腫瘍摘出を行う子宮悪性腫瘍手術が5番目となっております。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術　心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 293 2.14 3.01 0 64.8
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術　その他のもの 83 4.55 3.43 0 71.2
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術　その他のもの 69 2.55 5.07 1.45 60.03
K570-3 経皮的肺動脈形成術 52 2.02 7.87 0 71.31
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 42 4.5 5.24 2.38 71.76
　頻脈性不整脈に対してのカテーテルアブレーション（心筋焼灼術）が1番目と3番目に多く行われています。経皮的に特殊なカテーテルを不整脈の原因となる場所に到達させ、カテーテルから高周波電流を流し心筋を焼灼して不整脈を根治する方法です。2番目に狭心症などに心臓カテーテルを用いて冠動脈の狭窄・閉塞部位にステントを留置する手術が行われています。4番目に肺動脈狭窄に対してカテーテルを用いた拡張術、5番目に閉塞性動脈硬症に対してカテーテルによる血管拡張術が行われています。
　その他、重症心不全に対する両心室ペーシング治療（心臓再同期療法）や植込型自動除細動器の手術なども行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 47 6.43 15.89 2.13 65.96
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K4642 副甲状腺（上皮小体）腺腫過形成手術　副甲状腺（上皮小体）全摘術（一部筋肉移植） - - - - -
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術　長径２センチメートル未満 - - - - -
K613 腎血管性高血圧症手術（経皮的腎血管拡張術） - - - - -
　末期腎不全等の血液透析を必要とされる患者さんに対してのシャント造設術が最も多く、続いて経皮的シャント拡張術・血栓除去術、副甲状腺機能亢進症に対して行われる手術が多くおこなわれています。
※上記は一部当科入院中に必要に応じ他科で施行された手術も含まれております。
※患者数が10未満の数値は「-」と表記しています。
麻酔科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K1901 脊髄刺激装置植込術　脊髄刺激電極を留置した場合 14 2.36 14.14 0 62.79
K1902 脊髄刺激装置植込術　ジェネレーターを留置した場合 - - - - -
K029 筋肉内異物摘出術 - - - - -
K190-2 脊髄刺激装置交換術 - - - - -
　当科では、難治疼痛に対して脊髄を電気的に刺激し痛みを和らげる硬膜外脊髄刺激療法に関する手術が多くなっています。　
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
※入院中に他科で施行した手術も含まれています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術　早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 104 1.37 5.61 0.96 73.2
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 97 1.76 5.41 0 68.95
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術　長径２センチメートル未満 90 2.83 3.64 1.11 69.57
K530-3 内視鏡下筋層切開術 89 1.56 5.35 0 53.35
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 68 2.63 11.49 4.41 71.59
　当科では、上位2番目までは消化管の悪性腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）の症例となっています。3番目に、大腸腺腫などの良性腫瘍に対して内視鏡的切除術が行われた症例です。4番目には、食道アカラシアに対して行われる内視鏡下筋層切開術（POEM）となります。専門的に診察する体制も整っており、食道アカラシア外来も開設しています。
食道胃腸外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K529-21 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術　頸部、胸部、腹部の操作によるもの 48 8.15 39.06 4.17 65.75
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 42 6.81 16.71 9.52 70.29
K655-22 腹腔鏡下胃切除術　悪性腫瘍手術 34 4.15 17.59 11.76 68.65
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術　低位前方切除術 28 3.46 20.54 0 64.29
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術　長径２センチメートル未満 14 3.86 8.29 0 75.29
　当科で最も多いものは胸腔鏡による食道癌の手術で、胸部に穴を開け、内視鏡を挿入しモニターに映し出された画像を見ながら進めます。次に多いものは、腹腔鏡を使った手術です。結腸癌、胃癌に対して胃を部分的に切除するもの、直腸癌でも下部直腸を中心に癌が見られた場合に行われるものの順に多く行われています。続いて、大腸ポリープに対して内視鏡で切除するものとなっております。 当科では殆どが腹腔鏡を使った手術で、患者さんの身体への負担をなるべく少なくし、早期に社会復帰出来るようにしています。
肝胆膵外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 51 2.65 17.25 7.84 70.75
K695-21 腹腔鏡下肝切除術　部分切除 38 2.45 11.63 0 69.21
K7032 膵頭部腫瘍切除術　リンパ節・神経叢郭清等を伴う腫瘍切除術の場合又は十二指腸温存膵頭切除術の場合 34 4.35 35.47 2.94 69.82
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術（ＥＮＢＤ） 30 1.77 21.67 13.33 68.43
K702-21 腹腔鏡下膵体尾部腫瘍切除術　脾同時切除の場合 18 3.11 18.11 0 63
　当科では、肝癌に対する肝切除術や膵腫瘍に対する膵切除において腹腔鏡下手術を数多く施行しています。また膵臓癌に対して行う膵頭十二指腸切除術も数多く施行しています。
乳腺内分泌外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術　乳房切除術（腋窩部郭清を伴わないもの） 24 2.17 8.63 0 73.54
K4765 乳腺悪性腫瘍手術　乳房切除術（腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの）・胸筋切除を併施しないもの 13 2.23 15 0 69.23
K4762 乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの） - - - - -
K4768 乳腺悪性腫瘍手術　乳輪温存乳房切除術（腋窩郭清を伴わないもの） - - - - -
K4764 乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。）） - - - - -
　当科では主に乳癌に対して乳房切除術・乳房部分切除術を行っております。大学病院の特性を活かして複数の診療科と連携し、集学的治療を行っています。また、当院の形成外科と連携し、乳房切除後もしくは乳房切除と同時に乳房再建術を行うことや、遺伝性乳癌卵巣癌症候群に対するリスク低減乳房切除を保険診療で行うことも可能です。
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
腫瘍・血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他に設置した場合） 72 2.72 8.99 4.17 62.22
K664 胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。） 19 1.53 21.05 5.26 67.58
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 19 2.42 9.21 5.26 62.89
K9212ﾛ 造血幹細胞採取（末梢血幹細胞採取）（自家移植） - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
　がんの薬物療法や放射線療法を行うために、カテーテル留置や胃ろうの造設、腫瘍による閉塞性黄疸に対するステント留置術が上位となっています。
※この集計には移植患者（造血幹細胞移植）は含まれておりませんので、実際の入院患者数とは異なります。　
※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 21 0.12
異なる 12 0.07
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 32 0.18
異なる - -
　臨床上ゼロにはなり得ないものの少しでも改善すべきものとして、播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌症、手術・処置等の合併症について、入院契機病名（入院のきっかけとなった傷病名）の同一性の有無を区別して症例数と発生率を示したものです。基礎疾患で入院治療を行っている過程で、予測できない病状が悪化して発症する場合の代表的な4つの指標となります。

敗血症では約7割、手術・術後の合併症では約9割が入院契機病名と同一であり、入院後に発生した病名は少数であることを示しています。
また、発生率においては、平成27年度の全国DPC対象病院データ集計（厚生労働省）では、播種性血管内凝固症候群が0.17％、敗血症が0.58％、その他の真菌症が0.04％、手術・術後の合併症が0.72％となっており、全国平均と比較すると低値を示しています。
これら4つのDPCは高額な点数が設定されているので、アップコーディング（不適切なコーディング＝入院医療費の過請求）とならないように、適切なコーディングに努めています。
「手術・処置等の合併症」の内訳の主な傷病名としては、人工関節感染、ペースメーカ植え込み後感染症、術後創部感染となっており、ほとんどが合併症・感染症の治療を目的として入院されています。

※患者数が10未満の数値は「-」と表示しています。
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