神戸大学 医学部附属病院

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診療の特色

頸部リンパ節郭清術後の患者さんに対するリハビリテーション


手術後の肩関節可動域制限予防のための滑車運動

頭頸部がんの治療では、腫瘍摘出手術の際に頸部リンパ節郭清術を行なう場合があります。頸部リンパ節郭清術では副神経を切除する場合と温存する場合があります。副神経が切除されれば神経麻痺は生じますが、温存されていても一定期間副神経が麻痺する状態が生じることがあります。副神経麻痺では僧帽筋が働かないため、肩が上がらない、肩が凝ってつらい、肩の周囲が痛いなどの症状が出現します。また、安静時には肩甲帯や肩が下がっている状態がみられます。ADLにおいては、頭を洗ったり、髪の毛を結ったり、高いところにある物を取ったりする動作ができにくくなります。

当院では、頸部リンパ節郭清術を受けられた患者さんに対して、肩の疼痛や痺れ、肩凝りなどの症状緩和、不動による二次的な癒着性関節包炎もしくは誤った運動や日常生活による疼痛、肩関節可動域制限の予防、僧帽筋以外の肩甲帯周囲筋による代償もしくは僧帽筋麻痺の回復を促進し、肩関節の運動障害を改善するためのリハビリテーションを行っております。