TAVIとは

TAVIの治療成績

The PARTNER Trial について

The PARTNER Trial(パートナー試験)とは2007年に米国で行われたTAVIの比較臨床試験です。
1,057名の患者さまをA群とB群に分けて、A群ではTAVIを受ける患者さまと外科的治療を受ける患者さま、B群ではTAVIを受ける患者さまと従来の内科的治療を受ける患者さまとを無作為に振り分けて臨床試験を行いました。

The PARTNER Trial Cohort A (A群)

Cohort A:
従来の開心術の危険が高い重度大動脈弁狭窄症患者さまを TAVI と従来の開心術による外科的治療に無作為に振り分けを行い、1年時点での死亡率の比較を行いました。北米を中心とした25施設で2007年5月から2009年8月の期間に699症例を登録しました。TAVI は従来の開心術による外科的治療と1年後、2年後の死亡率に差は無く、重度ASハイリスク患者に対する従来の開心術による外科的治療の代替治療になり得ると考えられました。
New England Journal of Medicine May 3,2012;366:1686-95

Cohort A:
従来の開心術の危険が高い重度大動脈弁狭窄症患者さまを TAVI と従来の開心術による外科的治療に無作為に振り分けを行い、1年時点での死亡率の比較を行いました。北米を中心とした25施設で2007年5月から2009年8月の期間に699症例を登録しました。TAVI は従来の開心術による外科的治療と1年後、2年後の死亡率に差は無く、重度ASハイリスク患者に対する従来の開心術による外科的治療の代替治療になり得ると考えられました。
New England Journal of Medicine May 3,2012;366:1686-95

症状:
症状については、術後30日時点での、NYHA 分類が II度以下まで改善した割合は、TAVI 群の方が外科的治療群よりも有意に多い結果でした。(上図参照)
QOL:
さらに、入院期間をより短縮できることも TAVI の持つ大きな臨床的利点です。
ICU 滞在日数では、TAVI 群が3日間に対して、外科的治療群が5日間。入院日数では、TAVI 群が8日間に対して、外科的治療群で12日間でした。(どちらの比較も統計学的有意差あり)
New England Journal of Medicine June 9,2011;364:2187-98
*NYHA(ニーハ分類):ニューヨーク心臓協会が定めた心不全の状態分類をNYHA分類といい、症状の軽い方からI度~IV度の4つに分類している。

The PARTNER Trial Cohort B (B群)

Cohort B:
従来の外科的治療による治療ができないと判断された重度大動脈弁狭窄症患者を経大腿アプローチによる TAVI と標準治療群(バルーン拡張術を含む)に無作為に振り分けを行い、2年間での治療成績を比較しました。北米を中心とした21施設で2007年5月から2009年3月の期間に358症例を登録しました。
TAVI は外科的治療に適さない患者群に対して適切な患者選択を行うことによって、2年の追跡期間にいて症状を緩和し、死亡率や術後通院を減らすことができました。
New England Journal of Medicine May 3,2012;366:1686-95
*バルーン拡張術:バルーン(ふうせん)を装着したカテーテルで狭窄した部分を拡張する治療のこと

症状:
症状の改善については、NYHA II度以下を達成した割合は、30日時点、6ヵ月時点、1年時点に渡って一貫して、TAVI 群の方が標準療法群よりも有意に多い結果でした(上図参照)。
QOL:
さらに、再入院をより減らすことができることも TAVI の持つ大きな臨床的利点です。1年時点における再入院では、TAVI 群22.3%に対して、標準療法群が44.1%でした(統計学的有意差あり)。
New England Journal of Medicine October 21,2010;363:1597-607
*NYHA(ニーハ分類):ニューヨーク心臓協会が定めた心不全の状態分類をNYHA分類といい、症状の軽い方からI度~IV度の4つに分類している。

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