患者さんへ

For Patient

KOBE Univ. Hosp. CTRC for Patient

よくあるご質問

プラセボ(偽薬)と同意説明文書に記載がありました。プラセボとは何ですか? なぜプラセボを使うのですか?

プラセボとは、有効成分を含まない(治療効果のない)薬のことです。外観や味を治験薬とまったく同じにしたプラセボをつくり、比較試験を行います。治験薬は、プラセボと比較してはっきりと上回る効き目があって初めてくすりとして認められるのです。 現在のところ、「プラセボを使用した二重盲検法」が薬の有効性と安全性を科学的に比較する方法として唯一世界的に認められている方法です。

治験に参加すると費用はどうなりますか?

治験薬の費用、治験薬を使用している間に実施される検査費用や一部の薬の費用については治験を依頼している製薬会社が100%負担します。ただし、診察料やお薬(もともと服用されていたものなど)などは通常の診療と同様に患者さまの負担となります。
その他、治験のために通院される際には、交通費などを軽減する目的で負担軽減費という費用を一定の範囲でお支払します。詳しくは治験ごとに異なりますので、担当の臨床研究コーディネーターにご相談ください。

治験(臨床研究)を勧められたのですが、参加したくありません。どうすればよいですか?

治験(臨床研究)においてとても大切なことは「患者さまの自由意思によって参加する」ことです。
治験(臨床研究)に関する詳しい説明を聞いた後、ご家族などとも相談し、最終的には患者さんの自由意思によって参加するか否かを決めてください。また、治験参加に同意した後、いつでも同意を撤回し、参加を取りやめることもできます。
治験(臨床研究)への参加をお断りになったり、治験を途中で取りやめたからといって、その後の治療や診察において何ら不利益を受けることはありません。何か不安や悩みをお持ちの際は、遠慮せず、担当医師や臨床研究コーディネーターにご相談ください。

臨床研究コーディネーター(CRC)ってなんですか?

臨床研究コーディネーター(CRC)とは治験や臨床研究をサポートする専門のスタッフで、患者さんや医師や関係部署との調整役となり、研究がルール(GCP省令や研究の指針)を守りながら研究計画書通りに行われるように、様々な業務の調整を行います。
患者さんには、治験(臨床研究)についてわかりやすく説明をし、各種検査のご案内、疑問や不安の相談をさせていただきます。

治験をやめたらどうなるの?

治験参加期間が終了すると治験薬は効果があったとしても使用できなくなります。将来、その治験薬が承認され発売されるようになるまでは(承認されない可能性もあります)通常の診療に戻り、保険承認された治療をうけることになります。
患者さんご自身の意思で治験を中止した場合は検査(患者さんの安全性を確認する)を行い、その時の病状に応じた治療を受けることができます。また、薬による副作用は少し期間をおいてから現れるものもあるため、少し期間をおいてから診察をすることもあります。

副作用がでたらどうなるの?

まずは担当医師、臨床研究コーディネーターにご連絡ください。
治験で用いるお薬は多くの患者さんで使用された経験がありません。未知の副作用が発生する可能性は残念ながら否定できません。お話を伺い、医師の診察を受けて頂くなどの対応を検討いたします。
また他院にかかられた場合は、治験のお薬を使用中であることをお伝え下さい。後ほど落ち着かれてから当院までご連絡下さい。
治験薬との因果関係が否定できない副作用については、製薬会社が医療費等を補償します。ただし、治験薬の種類によっては、補償の対象の範囲が異なる場合もあります。詳しくはお尋ねください。

プライバシー(個人情報)が漏れることはありませんか?

治験中、治験に参加されている方の人権や安全性への配慮はGCP※という省令で厳格に定められています。
治験参加後はカルテや検査データなどの資料等は、製薬会社の治験関係者、治験審査委員会、厚生労働省などのごく限られた人のみの目に触れることになります。しかしその場合も名前や住所などの個人情報は一切分からないよう保護されています。
※GCP (Good Clinical Practice):医薬品の臨床試験の実施の基準