総合周産期母子医療センター(NICU・GCU)
病床数
NICU 12床GCU 18床
看護体制
NICU:3対1GCU:6対1
主な疾患
当院は、昭和33年に未熟児センターが全国に先駆け開設され、平成27年度より総合周産期母子医療センターとして新たなスタートを切りました。年間約500例の新生児入院があり、超早産児、先天異常、外科疾患など、あらゆる新生児疾患について集中治療管理を行っています。また、先天性サイトメガロウイルス(CMV)感染症については、診断から治療まで確立しており、他施設からの依頼を受けて医療提供しています。
治療と検査、処置
- 早産児、超低出生体重児の全身管理
- 先天性CMV感染症に対する検査、治療
- 未熟児網膜症に対する眼科診察、治療
- 超低出生体重児の手術、先天性食道閉鎖症、先天性腸閉鎖症、先天性嚢胞性肺奇形、横隔膜ヘルニア、胆道拡張症、胆道閉鎖症の検査、治療
- 腹壁破裂、臍帯ヘルニア、ヒルシュスプルング病、鎖肛、卵巣嚢腫、縦隔・腹部腫瘍などの検査、治療
看護の特徴
NICUは早産児や低出生体重児、外科的治療が必要な児などの急性期管理を中心に行っています。
小さな状態の変化が、急変や重症化につながることも多く、全身状態の観察は重要です。また、ポジショニングやハンドリングは児のストレス軽減だけでなく発達を促すことにもつながるため、繊細で高度な技術が求められます。
そして、分離状態にある家族を支え、愛着形成をサポートすることも看護師の大切な役割です。GCUは、NICUで集中治療を終え、状態が安定した児や、黄疸に対する治療が必要な児などが入院しています。
退院後の生活環境やサポート状況にあわせた育児指導を中心に看護を行っています。
退院後にも医療的ケアが必要な児もおり、地域の保健師などと連携しながら、児とご家族が安心して退院し、生活できるよう支援しています。
部署での教育体制・サポート
スタッフ全員を、新人看護師、メンター、実地指導者からなる小グループに分け、教育指導者、新生児集中ケア認定看護師が中心となり、相談しやすい教育サポート体制をとっています。NICU・GCU技術チェックリストをもとに、個々がスキルアップに励んでいます。
疾患、栄養、ポジショニング、ディベロップメンタルケア、急変時対応など、学習会やシミュレーション訓練の機会が充実しています。また、新生児集中ケア認定看護師や新生児蘇生法インストラクターよって、NCPR専門コースを修了できるよう支援しています。
日頃から災害を意識したブリーフィングを行い、アクションカードを活用した災害訓練を医師と看護師が合同で実施しています。
チーム医療
最善の治療と看護の提供、シームレスな退院支援をおこなうために、小児科医師、薬剤師、臨床工学技士、MSWなどの多職種でカンファレンスをおこなっています。また、免疫力の弱い児を感染から守るため、感染管理ミーティングを小児科医師、看護師、感染制御部インフェクション・コントロールチーム (ICT)とともに随時実施しています。
NICU、GCU、産科病棟、MFICUの各ユニットの看護師が一同に会してカンファレンスを実施し、母子の情報とケアについてこまやかに共有しています。
一致団結してチーム医療が提供できるのが強みです。