病理部 検査の手引き
病理部 検査の手引き
営業時間及びアクセス
病理部の業務時間
病理組織検体受付 | 8:30~17:00 | ※提出が業務時間を過ぎる場合は、受付時間終了までに必ず電話連絡してください。 ※術中迅速診断は、前日までに要予約です。前日までにオーダーを入れていなかった場合は、当日朝9:00までに病理部へ連絡してください。 |
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電子顕微鏡検体受付 | 8:30~17:00 | |
術中迅速 (病理組織および細胞診) |
8:30~17:00 | |
細胞診受付 | 8:30~15:00 |
病理部の所在地
神戸大学医学部附属病院〒650-0017
兵庫県神戸市 中央区楠町7−5−2
低侵襲総合診療棟5階
交通アクセス
電車利用
- JR「神戸」駅下車 徒歩約15分
- 神戸高速鉄道「高速神戸」駅下車 徒歩約15分
- 神戸市営地下鉄「大倉山」駅下車 徒歩約5分
バス利用
- JR「神戸」駅前より神戸市バス9系統、110系統もしくは112系統に乗車 約5分 「大学病院前」バス停下車
タクシー利用
- JR「神戸」駅前より 約5分
- JR「新神戸」駅前より 約10分
自家用車利用
- 大阪方面から
- 姫路・明石方面から
病理部フロアマップ

検査オーダーについて
電子カルテシステムでのオーダー方法
オーダリングの手順、記入要項等の注意事項です。
- 電子カルテの病理検査オーダー画面から[f1]キーで参照できます。
- 同一患者は1オーダー(手術材料はリンパ節のみ別オーダーにしてください)
※1手術に対して、リンパ節以外は1オーダーとなりますので、臓器が複数の場合は、臓器ごとのラベルが必要になります。(セルブロックは組織検体扱いです)例)子宮全摘術の場合(患者1人あたり最大2オーダー)
子宮・体網・卵巣・卵管…1オーダー , 内腸骨LN・外腸骨LN etc(リンパ節まとめて)…1オーダー - 容器数とプレパラート数は、提出する数を正確に入力してください。
※ただし、1つの容器に検体採取部位を複数入れる場合は、入っている検体(採取部位別)のラベルを複数貼ってください。例)A容器に膵臓、十二指腸が、B容器に胆嚢が入っている場合
→A容器に、膵臓ラベル1枚、十二指腸ラベル1枚、B容器に胆嚢ラベル1枚を貼る。
なお、プレパラート搬送用の容器数は、数えないでください。

- 容器番号と入っている採取部位を識別する必要がある場合、経過所見入力欄にオーダーラベルNo.と記載番号が一致するように入力してください。
例)①左閉鎖リンパ節、②右閉鎖リンパ節
- 組織診オーダー入力画面の「採取日時」の下に、「固定開始時間」の入力欄を新設しました(下図赤枠)。オーダー時に採取日時と共に、固定開始時間の入力をお願い致します。
- 過去の時間は入力できませんので、固定開始時にオーダー入力してください。万が一、固定開始時間が過去に遡る必要がある場合は、経過所見入力欄に記載してください。借用標本診断依頼時の固定開始時間は、オーダー入力時の時間を入力してください。
*病理検体での遺伝子検査実施に際し、固定時間の管理が必要となります。固定開始時間を入力いただけない場合、遺伝子検査の実施が困難となる場合があります。正確な遺伝子検査実施のために必要な情報ですので、入力の徹底をお願い致します。
細胞診断オーダー
- 1検体1オーダー
(採取部位が異なる場合、採取時間が異なる場合などはすべて別オーダー)例)カテーテル尿 1患者で3本採取した場合(患者1人あたり検体数分オーダー必要)
カテーテル尿(右腎盂)・・・1オーダー
カテーテル尿(右上部)・・・1オーダー
カテーテル尿(右下部)・・・1オーダー
- 臨床経過内記載の材料名と容器に手書きで記載されている材料名が一致しない場合は、依頼医への確認が取れるまで受け取ることができません(標本作製が進みません)。正しく入力してください。また、場合によっては検体を返却し、オーダーを立て直してもらうこともあります。
- 借用標本診断依頼以外は、オーダー画面の「他院借用」へのチェックを入れないでください。
- 診断医(切出医)の指定がある場合は、「臨床所見」内に「指定する病理医の名前」または、「●●と理検体切り出しと同一病理医」、その理由(共同研究の為、事前相談あり、全身検索の為等)を記載するとともに病理部受付に電話連絡をしてください。
- 治験など、固定時間の制限や切り出し方法の指定などがある場合は、「固定開始時間(日付と時間)」を正しく入力してください。「臨床所見」内に指定する病理医の名前と理由(治験対象等)を記載するとともに病理部受付に電話連絡をしてください。
- 外注委託検査は、病理オーダーから発行される「オーダーラベル」および外部委託先に提出する「外注依頼書」を提出してください。
- 外注委託先がSRLの外注依頼書のDr.名はカタカナで入力してください。
借用標本診断オーダー
1)組織診断の借用標本診断
- 容器数の入力欄に提出する数のプレパラート・ブロックの総数を記載してください。
- 臓器数は入力しないでください。(1臓器と入力されるとコストが発生します)
- 臨床経過の入力欄に「プレパラートやブロックの区別と各枚数」、「病院名」を記載してください
例)プレパラート標本HE4枚、ブロック1個で借用標本診断を依頼する場合 容器数の入力欄:5
臨床経過入力欄:○○病院の借用標本です。(プレパラート標本HE4枚、ブロック1個) - 借用未染標本、借用ブロックを用いた外注検査の実施は可能ですが、標本中の腫瘍割合を検索する必要があり、当院での借用標本診断のオーダーも必要になります。
- 借用標本診断依頼時の固定開始時間は、オーダー入力時の時間を入力してください。
2)細胞診断の借用標本診断
- プレパラートの枚数を記載してください。
- 臨床経過の入力欄に「プレパラートの枚数」、「病院名」を記載してください。
- 検体提出後、同一オーダー及び同一ラベルで検体情報の変更が以下に記す条件において一部可能となりました。病理部提出後に情報変更を行った場合は、必ず病理部に電話連絡してください。
1)オーダーラベル発行まで(オーダーを立てて未採取の状態)
「全項目」変更可能
- ただし、「術中迅速組織診断から通常の組織診断への変更」(他院標本診断も同様)など検査種の変更は不可能です。オーダーを削除後、再度オーダーを立て直して下さい。
- なお、ラベル発行後は「検体数」「容器数」「臓器情報」「他院借用」、ならびに添付写真等(テキスト入力項目以外)は変更不可能です。
2)病理番号採番まで(電子カルテ上のステータスは「部門受付済」)
「臨床診断(病名)」「臨床所見」「採取時間(日付は不可)」「固定日時」「加算およびコメント」
- 臨床医から事前に病理部受付に連絡する。
- 病理医に相談後、受け取り可否や診断可能日時、提出方法を確認する。
※オーダーを立てる際には臨床経過に緊急検体であることと、事前連絡が済んでいる旨を記載してください。
※病理部へ提出の際は緊急検体である旨を口頭でお伝えください。
電話連絡、予約等が必要となる検査
術中迅速(病理組織診断、細胞診)は、予約が必要です。前日までに、電子カルテオーダシステムからオーダしてください。
※やむを得ず、当日予約される場合は、オーダ入力の上、電話でご連絡ください。
手書き伝票対応となる検査
- OncoGuideTMNCCオンコパネルシステム
- FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル
※上記2項目は保険収載の運用の都合、現在紙運用(遺伝子診療部より出力)で対応しています。なお、電子カルテからのオーダーを検討中です。
患者同意書の必要な検査
病理診断に関わるすべての項目追加検査
すでに提出した検体による追加検査、診断の依頼方法は下記の通りです。外部委託検査項目
病理組織標本を用いた遺伝子外部委託検査依頼においては、「外注」タブよりオーダー入力後、オーダーラベルおよび外注依頼書を提出してください。
※対象となる病理組織検体の病理番号を経過所見入力欄に必ず記載して下さい。なお、病理番号は、電子カルテの「病理結果」の項目よりご確認後、入力してください。

(2020.4.10時点 外注オーダー画面)
過去標本でのHER2タンパク、ALKタンパク、CCR4タンパク、MMRタンパク等のコンパニオン診断(院内実施染色)
コンパニオン診断が必要な症例の診断医に直接連絡し、染色入力を依頼してください。
過去標本でのALK融合遺伝子(院内実施染色)
対象検体の病理組織診断医に直接電話連絡にて検査追加依頼をしてください。
新規にオーダーを入力する必要はありません。
上記以外の免疫染色等
診断医にご相談ください。
システム障害時の依頼方法
病院情報管理システム(HIS)に何らかのトラブルがあった場合、術中迅速診断のオーダーならびに未固定の細胞診検体については、電話でご連絡ください。長時間復旧できない場合、検査オーダーは伝票での対応となります。術中迅速診断検体と未固定の細胞診検体に関して、以下の「障害時迅速病理診断依頼書」、「障害時細胞診断依頼書」、「障害時one day至急組織病理診断依頼書」を用いて病理部へ提出してください。
障害時one day至急組織病理診断依頼書
障害時one day至急組織病理診断依頼書(病理部).pdf
HISが障害から復旧した後、改めて病理(細胞診)オーダーを病院情報管理システム(HIS)で立てて、病理オーダーラベルを病理部へ提出してください。
※術中迅速診断依頼と未固定の細胞診検体依頼以外は、病理情報管理システム(HIS)復旧後にオーダーしてください。
検査結果はシステム障害中は検査結果画面に表示されません。システム復旧次第、結果を参照できます。必要な場合は病理部まで電話(内線:6473)でご相談下さい。
サンプル採取について
サンプル採取時の身元確認方法
- 患者さん自身にフルネームを名乗ってもらい指差し呼称で確認します。入院患者さんについてはリストバンドでも確認をします。
- 採取容器の指差し確認を実施します。
検査前要求事項を患者さんが満たしているかの検証
検証する項目はありません。
サンプル採取方法
採尿採尿時の注意点
- 早朝尿は避けてください。(細胞量は多いが、変性が加わることが多いので随時尿が望ましい)
体腔液の穿刺採取
穿刺前、穿刺後の注意点
- 体腔液を穿刺採取する前には、被験者の体位を動かして体腔に沈んでいる細胞を浮遊させてから採取を行ってください。
- 細胞診検査に必要な体腔液量は、検体中に含まれる細胞量に左右されるため、できるだけ多く提出してください。(200mlを超える場合は、ご連絡ください。)
- 細胞変性の可能性があるため抗凝固剤(3.8%クエン酸ナトリウム、ヘパリン、EDTA 等)は添付しないで、採取後は速やかに検体を提出してください。
細胞採取を行う前に | 血液や過剰な粘液・滲出液を、ガーゼや綿棒などであらかじめ除去してください。 従来法と同様に、月経時の細胞採取は出来る限り避けることをお勧めします。 |
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採取する | ![]() |
押し付けすぎない! プラスチック製のスパーテルで子宮膣部から十分に細胞を採取する。 |
すすぐ | ![]() |
スパーテルをバイアルに入れる。バイアル内で素早く10回強くかき回し、スパーテルを廃棄する。 |
採取する | ![]() |
子宮頸管ブラシで頸管内から十分に細胞を採取する。 ブラシの根元部分が表に出ている状態になるところまで、ブラシを子宮頸管に挿入する。 一方向に、ゆっくりと4分の1または2分の1回転させる。 回転させすぎない! |
すすぐ | ![]() |
ブラシを先ほどのバイアルに入れ、バイアル内壁に押し当てながら素早く10回転させる。 バイアル内で最後に強くかき回し、ブラシを廃棄する。 |
穿刺吸引細胞診
穿刺吸引細胞診の標本作製法および注意点
① | |
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腫瘤に穿刺し、強く陰圧をかける。(注1,2) |
注1:穿刺針は通常21~23ケージを用いる。 注2:線維化、壊死を起こしている可能性の高い大きな腫瘤では中心部を避け、辺縁部を穿刺すると細胞が採取されやすい。 |
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② | |
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腫瘤内で常圧に戻した後、穿刺針を抜く。 |
③ | |
![]() |
穿刺針を注射器からはずした後、注射筒に空気を入れる。 |
④ | |
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再び穿刺液を装着し、穿刺針の内容物をスライドガラス上に静かに吹き出し、穿刺針の先で薄く延ばすように塗抹する。 |
⑤ | |
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または、穿刺物が多量の場合は、迅速に2枚のスライドガラスを重ね合わせて塗抹する。(注4,5) |
注4:吹き出された穿刺物が少ないときはそのまま直ちに固定液に入れること。 注5:穿刺物を過度に擦り合わせると細胞が変形することがあるので注意が必要である。 |
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⑥ | |
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塗抹操作後、直ちに95%エタノール固定液に入れる。 |
採取容器一覧
ラベリングについて
- 蓋ではなく、検体の入っている容器に貼ってください。
- 容器の長軸に沿って平行に貼ってください。
※垂直に貼ると、バーコードリーダーで読むことができません - オーダー変更した場合は、更新したラベルを発行してください。
- バーコードラベルの印字不良やバーコードの端が切れている場合は受付できません。提出前に必ずご確認ください。
正しいラベルの貼り方

悪い例

長軸に対して垂直に貼っているため、バーコードが読めない
サンプル採取後の廃棄方法
感染制御部WEBの院内感染対策マニュアルをご参照ください。
神戸大学医学部附属病院 感染制御部WEB
サンプルの保管期間
残検体の保管期間は以下の通りです。
◆病理組織検体
- 手術検体 : 半年
- 生検検体 : 2ヶ月
◆細胞診検体
- 未固定検体 : 1週間
- LBC検体 : 半年
検体の提出について
検体提出方法と注意事項
◆病理組織検体
搬送・ 保存方法 |
採取後、速やかに検体の5~10倍のホルマリンで固定し、提出してくだい。
※5Fマクロ室で固定操作を行う生検体の搬送は、非常階段を使用してください。 |
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場所 | 病理部受付
※マクロ室で固定した検体は、マクロ室で到着確認を行います。 |
注意事項 | ※骨髄液は、凝固した後、病理部でホルマリン固定を行います。 ※提出期限17時を厳守してください。 ※営業時間を過ぎる場合は、未到着確認棚(マクロ室下段)に保管し、翌日営業日に到着確認を行ってください。 |
◆細胞診
採取場所で固定を行う検体
搬送・ 保存方法 |
採取後、直ちに95%エタノールで固定し、速やかに提出してください |
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場所 | 病理部受付 |
注意事項 |
※提出期限15時を厳守してください。
※15時を過ぎる場合は、15時までに必ず連絡してください。 ※固定液に入れるまでに絶対、細胞を乾燥させないでください。直ちに固定してください。 ※軟部・唾液腺・リンパ腫疑いの検体は、95%アルコール固定標本と乾燥固定標本(ドライヤーの冷風等で十分乾かす)を提出してください。 |
◆細胞診
未固定検体
搬送・ 保存方法 |
採取後は速やかに提出
膵液、胆汁等の消化酵素を有する検体:氷冷、直ちに提出 |
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場所 | 病理部受付 |
注意事項 | ※提出期限15時を厳守してください。 ※15時を過ぎる場合は、15時までに必ず連絡してください。 |
◆電子顕微鏡病理組織検体
搬送・ 保存方法 |
採取後、直ちに電顕用固定液に入れて、氷冷、速やかに提出してください。 |
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場所 | 病理部受付 |
◆術中迅速組織検体
搬送・ 保存方法 |
採取後、直ちにエアーシューターで搬送してください。 ※エアーシューターカプセルに入らない大きさの検体は、手搬送でお願いします。マクロ室にて対応します。 |
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注意事項 | ※固定液に入れないでください。 ※乾燥が懸念される微小検体は、生食で濡らし、絞ったガーゼに包んで提出してください。 ※前日までに必ずオーダーを入力してください。前日までにオーダーを入れていなかった場合は、当日朝9時までに病理部へ連絡してください。 ※17時を過ぎる場合は、17時までに必ず連絡してください。 |
◆術中迅速細胞診検体
搬送・ 保存方法 |
採取後、直ちにエアーシューターで搬送してください。 |
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注意事項 | ※前日までに必ずオーダーを入力してください。 前日までにオーダーを入れていなかった場合は、当日朝9時までに病理部へ連絡してください。 ※17時を過ぎる場合は、17時までに必ず連絡してください。 |
※なお、術中迅速は結核およびクロイツフェルト・ヤコブ検体は受け付けません。
「結核疑い」や「ヒルシュ・スプルング病疑い」の場合は、必ず事前にご連絡ください。
※病理部より「臨床への連絡事項」がある場合の閲覧場所
電子カルテ内の「業務メニュー」→「部門記録」→「病理結果」より「進捗状況照会」ページが開かれます。そこに、病理部より「臨床への連絡事項」を記載しておりますのでご確認ください。
切り分けが必要となる検体(リンパ腫診断に伴う外注検査用検体採取について)
- 依頼がある場合は、腫瘍血液内科の先生に必ず連絡してください。
- 切り分け検体を提出される場合は、必ず病理部へ連絡後、検体提出してください。
- なお、当日中の外注検査への提出締め切り時間が15時となっています。
- 17時以降の切り分けは病理部では行えませんので、各診療科でご対応よろしくお願いします。(15時以降の切り分けは腫瘍血液内科の先生に相談してください。)
- 以下に、悪性リンパ腫疑いのリンパ腫検体の切り分けマニュアルを作成しましたので参照してください。
*提出時は、生食ガーゼで検体を包み提出してください。(ホルマリンには入れないでください)
*病理部で切り分けを行う症例は、病理診断依頼用のオーダーも必ず入力し、提出時に外注用オーダーラベルと病理診断用オーダーラベルを併せて提出してください。
検体保存の注意事項
原則、採取後は直ちに、病理部へご提出下さい。
◎組織のホルマリンによる固定時間は48~72時間以内(採取後直ちに固定)
※72時間を超えると遺伝子検査の結果に影響が出ます。
◎ただちにホルマリン固定できない場合(迅速後の残検体含む)
「手術により切除された組織は、提出後は速やかに冷蔵庫などの4℃下で保管し、1時間以内、遅くとも3時間以内にホルマリン固定液に浸漬し、固定を行うことが望ましい。」とゲノム診療用病理組織検体取扱規程(病理学会)に記載されています。
※2020年1月14日よりマクロ室内に冷蔵庫(4面ガラス張りショーケース)を設置しましたので、手術検体の固定前保管にご使用ください。
固定時間の超過は、正確な免疫染色結果が得られない、または、正確な遺伝子検査が実施できない場合があります。採取後、直ちにホルマリンに固定後、病理部へご提出のご協力よろしくお願いします。
◎細胞診検体、セルブロック検体は、変性により細胞判定が難しくなるため、採取後直ちに病理部へご提出ください。
土日祝・深夜に採取された場合は、冷蔵庫で保管後、翌営業日に病理部へご提出ください。
◎検体提出における注意事項をマクロ室内に貼紙してありますので、ご確認の上、正しく検体提出をお願いします。
検体搬送方法
検体搬送時は、下記の飛散・紛失防止のため指定容器・袋に入れてください。
また、搬送中は(検体に印字された)個人情報に注意して、搬送してください。
◆搬送容器
サンプルの受入不可基準
- 検体が、一定時間*を超えて提出された場合。
※検査項目にもよるため、詳しくは検査部にお問い合わせください。 - 「検査項目レファレンス」に規定した条件(氷冷など)で検体が搬送されていない。
- 「検査項目レファレンス」に規定した採取容器以外が用いられている。
- 「検査項目レファレンス」に規定した種類以外の検体が提出されている。
- 病理オーダーバーコードラベルが貼付されておらず、検体の識別がされていない。
- 貼付されている病理オーダーバーコードラベルの情報がない。
- 貼付されている病理オーダーバーコードラベルの情報と検体が一致しない。
- 貼付されている検査オーダーバーコードラベルが未来日である。
- 病理組織検体がホルマリンに入っていない。(骨髄液・骨髄生検は例外)
- 目視確認できない程の極小検体の場合。極小検体では、標本作製困難な場合があるため、「臨床経過」内に、検体採取時に極小であった旨の記載をしてください。
- 結核を強く疑う場合。(どうしても必要な場合は、病理医と相談してください。)
- プリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病)を疑う場合。
標本作製の流れ
手術材料における検体受取から標本作製までの流れ(遺伝子検査対象検体のおける固定時間の目安).pdf