Interviewee 西川 遼 神戸大学医学部附属病院放射線腫瘍科 医員
2008/03 神戸大学医学部医学科卒
2018/03 神戸大学大学院医学研究科博士課程修了
職歴
2008/04-2009/03 神戸朝日病院 研修医
2009/04-2010/03 神戸大学医学部附属病院 研修医
2010/04-2012/03 兵庫県立淡路病院 放射線科専攻医
2012/04-2014/03 大阪警察病院 放射線科専攻医
2014/04- 現職
放射線科専門医
放射線治療専門医
日本メディカルAI学会公認資格:メディカルAIコース
Interviewer 岩下和真 神戸大学大学院医学研究科 放射線腫瘍分野 大学院生
2013年 神戸大学医学部医学科 卒業
2013年 神戸大学医学部附属病院たすきがけコース初期研修医
2015年 神戸大学医学部附属病院 放射線科専攻医
2016年 天理よろづ相談所病院 放射線科修練医
2018年 神戸低侵襲がん医療センター 放射線治療科
2019年 現職
日本医学放射線学会(放射線科認定医)
日本放射線腫瘍学会
日本癌治療学会
神戸大学の放射線腫瘍科ってどんなところですか?
がん治療の三本柱の一つといわれる「放射線治療」を担っている診療科です。
あらゆる種類の悪性腫瘍を相手に、放射線を武器に闘う診療科です。
病院によっては「放射線治療科」と呼ばれることもありますが、「自分たちは腫瘍学のエキスパートである」という自負を込め当院では放射線「腫瘍」科を名乗っています。
領域・臓器別の各診療科はもちろん、患者さんを身体的・精神的にサポートする看護師さん、実際の照射業務を担当する放射線技師さん、放射線物理学のエキスパートである医学物理士さんなど他診療科・多職種連携のもとで質の高いがん医療を提供することを目指しています。
主にどんな病気を診ていますか?
「腫瘍科」の名前の通り主に悪性腫瘍を扱います。
腫瘍内科と同様に、全身のあらゆる悪性腫瘍を扱いますが、特に当院で特徴的なのは頭頸部腫瘍の症例数が多い点でしょう。
耳鼻咽喉・頭頸部外科や腫瘍内科に頭頸部癌のカリスマを擁することもあり、日々多数の患者さんが、時には九州などの遠方からも受診されます。
もちろん全身の悪性腫瘍のほとんど全てに対して役割を持つことが出来ますので、あらゆる悪性腫瘍を目にする機会があります。
大学を離れて一般病院に目を向けると、乳癌、前立腺癌、転移性骨腫瘍に取り組む機会が特に多くなります。
放射線腫瘍科ではどんな研修ができますか?
初期研修では、学生時代にはほとんど触れることのなかった放射線治療の実際に触れられます。放射線の当て方をデザインすることを「治療計画を作る」と言いますが、これを実際の症例を通して経験します。
後期研修では、専門医資格の取得を目指して経験を積みます。豊富な関連病院で特殊治療の現場を体験でき、また放射線診断・IVR科とタイアップし専門医一次試験で必要となる放射線診断学の修得も目指します。
科の雰囲気を教えてください
多彩な背景を持つ人が揃っています。
他科・他領域を経験してから当科に移籍してきた人が多く、むしろストレートに放射線治療医になった人のほうが少ないくらいです。出身大学も様々ですが、出身の差を気にすることもありません。
医学物理士という放射線物理学の専門家も当科に所属しており、非常にバラエティーに富んだ人材が集まっていると言えるでしょう。
最後に研修医や学生にメッセージを!
どマイナーな診療科であることは否定できませんが、言い方を変えれば極めて専門性・希少価値の高い診療科です。また専従の放射線治療医を配置することはがん拠点病院の指定要件の一つですが、放射線治療医は供給過少で引く手あまたの状態です。
癌治療に興味のある方はもちろん、「今必要とされる人材」を目指す方も、ぜひ当科での研修をご検討ください!
この記事へのコメントはありません。