第77回　腫瘍・血液内科

本日はよろしくお願いします。私は後期研修1年目と3年目の今、大学で研修しています。腫瘍・血液内科では血液チームに所属し、主に血液疾患を中心に診療しています。
当科は、固形チームと血液チームがありますが、実際にどのような症例が経験できますか？

当科は、固形がんを扱う腫瘍内科と血液疾患を扱う血液内科の両方の診療を行っている国内でも数少ない診療科のひとつです。
色々な悪性腫瘍を経験できますが、特に造血器悪性腫瘍、消化器がん、頭頸部がん、乳がん、肉腫、原発不明がんの患者さんを多く見ています。また、血液内科では、ITPやAIHAなどの良性疾患も診察しています。

当科で働いてみて、実際に多くの症例を経験できていることや大学でしか学べないことも多く経験できており、充実した日々を過ごさせてもらっています。
腫瘍・血液内科では、どんな研修ができますか？

武本先生は血液疾患に興味があり血液チームに所属してもらっていますが、どちらかのチームに所属してもらい、主に病棟業務を行ってもらいます。病棟業務は、がん薬物療法だけでなく、合併症や副作用の管理が必要ですので、研修を続けていくうちに臓器横断的な診断や治療のスキルを身につけていることが多いように思います。
また、3か月間程度、もう一方のチームで研修してもらう時間を作っているため、幅広い経験ができるとともに、この経験により臓器横断的な診断や治療のスキルの幅を更に拡げることができます。
経験できる手技は、骨髄穿刺、腰椎穿刺、中心静脈カテーテル留置、胸水・腹水穿刺等です。

がんの幅広い知識だけでなく、内科全般の知識も学ぶことができるので、本当に日々知識が身についていると感じています。
腫瘍・血液内科では、どのようなキャリアプランがありますか？

後期研修では、2年間を大学、1年間を関連施設で経験を積んで頂きます。その後は、がん薬物療法専門医、血液専門医の取得を目指し修練してもらいますが、一人ひとりのライフプランがあるため、希望を聞いた上で最適なキャリアプランを一緒に考えながら組み立てています。
選択肢はいろいろありますが、大学院に進学し研究を行うことや、海外留学、一般病院で臨床経験を積むなど、希望に応じて柔軟に対応しています。

キャリアプランについては、少し悩んでいるところでしたので、一緒に考えてもらえるのは非常に心強いです。
最後に、若手医師に向けたメッセージをお願いします。

他の診療科 (消化器内科、呼吸器内科、耳鼻科など) を経験してから、がん薬物療法に興味を持ち当科に来られる医師も多いです。いろいろと経験した医師がたくさん所属しているため、多くのことを学べると思います。
当科に興味を持って頂いた方は誰でもwelcomeですので、いつでもご連絡ください。一度、当科の雰囲気を見に来てください！！