Interviewee 石森 真吾 神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野 こども急性疾患学部門 特命准教授
職歴
2005年 大阪市立大学(現 大阪公立大学)医学部医学科 卒業
2005年 大阪市立大学医学部附属病院 臨床研修医
2006年 大阪府済生会野江病院 臨床研修医
2007年 田附興風会医学研究所北野病院 小児科後期研修医
2009年 神戸大学大学院医学研究科博士課程(2013 年3 月卒業)
2013年 加古川西市民病院 小児科 医員
(2015 年7 月 国立成育医療研究センター 腎臓・リウマチ・膠原病科 臨床研究員
2015 年10 月 神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野 臨床研究員併任)
2016年 加古川中央市民病院 小児科 医長
2018年 愛仁会高槻病院 小児科 医長
2024年 神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
こども急性疾患学部門 特命講師
2025年 神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
こども急性疾患学部門 特命准教授
Interviewer 森信 苑子 神戸大学・済生会兵庫県病院 小児科専攻医
職歴
2021年 横浜市立大学医学部 卒業
2021年 済生会兵庫県病院 初期研修医
2023年 加古川中央市民病院 小児科専攻医
2025年 神戸大学・済生会兵庫県病院 小児科専攻医

神戸大学の小児科はどんなところですか?

まず小児科は、内科におけるあらゆるすべての科を包含します。当院の小児科に関しても、大学病院としていろいろなサブスペシャリティーグループから成り立っています。具体的には、新生児グループ、腎臓・消化器・リウマチ膠原病のグループ、代謝内分泌・神経・遺伝のグループ、血液・腫瘍・免疫のグループの大きく分けて4つに分かれています。関連病院にはアレルギーや集中治療、循環器といった専門性を有する先生方もいらっしゃいます。

医局の雰囲気はどうですか?

こどもと触れ合う科のため、和気あいあいと明るく診療をしている印象です。目の前にいるこどもと直接対話するため、こども目線でお話することも多くありますし、ご両親と会話をすることも多いです。もちろんシビアな話をすることもありますが、病気だけではなく就学、習い事や趣味といったバックグラウンドについて会話することもあります。小児科医の特性かもしれませんが、このような雰囲気でやっています。小児科の医局には神戸大学出身者だけでなく他大学出身の先生が半数以上を占めていて、関連病院の部長やスタッフの先生にも神戸大学以外出身の先生が多数いらっしゃいます。このようにいろいろな先生方と一緒に作り上げている科になります。全体的に学年の若い先生が多く、上級医も含め非常にフレッシュかつエネルギッシュな人たちです。しかし、若さだけではなくて知識や経験を持って、活動的に診療にあたっているユニットとなります。

女性の先生も多いですか?

私自身が小児科になったのは20年前になりますが、その当時から女性が非常に多い科になります。当時でも3-4割は女性であった印象がありますが、現在は半数女性、半数男性のイメージです。市中病院であれば、日勤帯の業務を中心に外来診療や入院患者の担当をしながら働く女性の先生方が多くいらっしゃいます。小児科専門医のみならず、サブスペシャリティに特化した専門医を取得し、それを生かした診療をされている女性の先生方が非常に多いです。今の若い先生方にとって女性だからといって踏み込みにくい領域ではなく、女性だからこそ働けるようなユニットになればと考えています。

最後に小児科に興味がある研修医、学生へメッセージをお願いします。

まず、小児科は非常にやりがいのある科です。疾患についてしっかり追求することは必要である一方で、こどもの診療に携わりたい、携わった小児社会への貢献をしたい、という思いを持った人が多いです。ただこどもが好きだから、この理由だけでもいいと思っています。私自身「なぜ小児科を選びましたか」との問いに対する答えは、“こどもが好きだから”です。こどもが好きな人はぜひ小児科に来ていただきたいですし、しっかり研修・教育することが可能な科と考えています。専門性という観点においては、皆さんかならず小児科専門医を取得することができます。加えて、一歩踏み込んだサブスペシャリティを取得することで、専門性を生かした診療ができること、診療だけでなく基礎研究や臨床研究が可能となること、研究以外にも横のつながりを意識した診療を展開できること、といった強みを持てます。皆さんの医師人生を豊かにすることができるような科ではないかと考えています。ぜひ小児科にきていただけると嬉しいです。