総合周産期母子医療センター(NICU・GCU)
部署紹介
NICU・GCU
- 看護体制
- NICU 3対1
GCU 6対1
- 主な疾患と年齢層
- 主な疾患
兵庫県の総合周産期母子医療センターの1つであり、大学病院の特性上、合併疾患母体児の症例が多いです。また、先天性サイトメガロウイルス(CMV)感染症に関しては診断から治療まで確立しており、他施設からの依頼を受けています。その他、早産児、超低出生体重児などを含め、年間約500例の新生児入院があります。
- 治療と検査、処置
- 小児科:早産児、超低出生体重児の全身管理
先天性CMV感染症に対する検査、治療
未熟児網膜症に対する眼科診察、治療など
小児外科:超低出生体重児の手術、先天性食道閉鎖症、先天性腸閉鎖症
先天性嚢胞性肺奇形、横隔膜ヘルニア、胆道拡張症、胆道閉鎖症
腹壁破裂、臍帯ヘルニア、ヒルシュスプルング病、鎖肛、卵巣嚢腫、縦隔・腹部腫瘍など
- 看護の特徴
- NICUは早産児や低出生体重児、外科的治療が必要な児などの急性期管理を中心に行っています。小さな状態の変化が、急変や重症化につながることも多く、全身状態の観察は重要です。また、ポジショニングやハンドリングは児のストレス軽減だけでなく発達を促すことにもつながるため、繊細で高度な技術が求められます。そして、分離状態にある家族を支え、愛着形成をサポートすることも看護師の大切な役割です。
GCUは、NICUで集中治療を終え、状態が安定した児や、黄疸に対する治療が必要な児などが入院しています。退院後の生活環境やサポート状況にあわせた育児指導を中心に看護を行っています。中には退院後も、医療的ケアが必要となる児もおり、地域の保健師などと連携しながら、児とご家族が安心して退院し生活できるよう、サポートしています。
- 部署での教育体制・サポート
- スタッフ全員を、新人看護師、メンター、実地指導者からなる小グループに分け、教育指導者、新生児集中ケア認定看護師が中心となり、相談しやすい教育サポート体制をとっています。
また、NICU・GCU技術チェックリストをもとに、それぞれのスタッフがスキルアップできるよう取り組んでいます。
学習会としては、疾患に関する医師からの講義やポジショニングや母乳栄養、急変時対応など先輩看護師からの勉強会やシミュレーション学習会が充実しています。
日頃から災害を意識したブリーフィングを行い、災害訓練はアクションカードをもとに、医師と合同で開催しています。
- チーム医療
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多職種カンファレンスは、小児科医師、薬剤師、臨床工学技士とともに平日毎朝行っています。治療方針や、家族の育児手技取得状況などの情報を共有し、治療やケアのタイミングを調整したり、退院の時期を検討しています。
産科、MFICU、NICU、GCUカンファレンスは、毎朝、夕に日勤夜勤の各リーダーが集まり、母子の情報を共有したり、業務調整をしています。
感染カンファレンスは小児科医師、感染制御部とともに毎月行い、感染防止に努めています。
- メッセージ
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小児外科では、日本周産期新生児学会認定外科医2名が新生児の手術を担当します。超低出生体重児に対する外科治療や、新生児における胸腔鏡・腹腔鏡手術などの低侵襲外科手術を得意とし、良好な成績を収めています。