第32回 麻酔科

Interviewee  溝渕 知司  神戸大学大学院医学研究科外科系講座麻酔科学 教授

 

【略歴】
1985年 久留米大学医学部医学科 卒業
1985年 岡山大学医学部附属病院麻酔科 研修医
1986年 国家公務員共済組合連合会呉共済病院麻酔科
1996年 テキサス大学ダラスサウスウエスタン校麻酔科 研究員
1997年 岡山大学医学部附属病院麻酔科蘇生科 医員
1998年 岡山大学医学部麻酔・蘇生学 助手
2002年 岡山大学医学部附属病院麻酔科蘇生科 講師
2009年 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科麻酔・蘇生学 准教授
2013年 神戸大学大学院医学研究科外科系講座麻酔科学 教授
2018年 神戸大学医学部附属病院 副病院長(兼任)
【資格】
日本麻酔科学会指導医
日本集中治療医学会専門医
日本ペインクリニック学会専門医
【学会役職】
日本麻酔科学会理事
日本集中治療医学会評議員
日本ペインクリニック学会評議員
日本臨床麻酔学会評議員
日本区域麻酔学会評議員

 

Interviewer  森下 大樹  神戸大学医学部附属病院 麻酔科 専攻医

【略歴】
2019年3月 旭川医科大学卒
2019年4月 名寄市立総合病院 研修医
2021年4月 神戸大学医学部附属病院 麻酔科 専攻医

【所属学会】
日本麻酔科学会

 
 

麻酔科ってどんなところ?

 

 

一人前の麻酔科医とはどういう麻酔科医だと思いますか?

 
 

目の前に患者さんが来た時に、どれだけ患者さんの状態が悪く重篤な合併症を抱えていたとしても、きちんと対応できますというのが一人前の麻酔科医だと思います。
もちろん先天性の複雑心奇形など非常に特殊な疾患を抱えた患者さんが来た時に一人では対応できないというのはありうる話です。
ただその時にも、できませんと断るのではなく、なぜ一人では対応できないのかを説明できて、対応できる人に相談するという判断ができるようになったら一人前だと思います。

 
 

一人前になったと思ったのはいつ頃ですか?

 

 

僕は一生勉強だと思っているので、いまでも一人前になったとは思っていません。ただ麻酔の面白さ、つまり挿管や中心静脈カテーテル留置といった手技的な面白さだけではなく、全身管理をする面白さがわかるようになったのは麻酔科医になって4、5年目ぐらいかな。
薬に対する反応とか、輸液に対する反応など自分で全身管理をしている感覚がわかるようになると麻酔は面白いね。

 
 

麻酔科の専攻医に若い間にこれだけは勉強しておきなさいということはありますか?

 
 

心臓のこれを勉強しておきなさいとか、呼吸のこれを勉強しておきなさいとかいう各論的なものはないですね。
それよりも臨床家として多くの症例を経験することが一番大事だと思います。もちろん自分の症例をきちんと対応するということが大事ですが、それだけではなく空いた時間があれば他の先生がしている症例をみにいく、
緊急症例を積極的に受け持つなどして少しでも経験値を積み重ねていくことが、臨床家として実力をつける一番の方法だと思います。そこから多くのことを勉強すべきと思います。

 
 

専攻医や研修医、医学部生を指導する際に気をつけていることはなんですか?

 
 

怒らない、威張らないということですね。「こんなことも知らないのか」ということを僕は言わないように特に気をつけています。
昔、僕の尊敬する先生に「おいあくまない心を持ちなさい」と言われました。おこらない、いばらない、あせらない、くさらない、まけない心ということを教育だけでなく、教室運営においても心掛けています。

 
 

残りの麻酔科人生でやりたいことはなんですか?

 
 

学問的には「気道管理の新デバイスの開発」「痛みの遺伝子治療」はやっておきたいですね。
それと生きてる限りは一人でも多くの患者さんにいい麻酔を提供してあげたい。あとは森下先生のようないい麻酔科医を一人でも多く育てたいですね。野村克也監督だったでしょうか、「金を残すのは3流、名を残すのは2流、人を残すのが1流」みたいなことを言っていたと思いますが、教育というのは後に続いていくものなので教授を終えたあとも人を育てることは続けていきたいと思っています。

 

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