第33回 病理診断科

Interviewee 神澤 真紀  神戸大学医学部附属病院 病理診断科 講師

 

【略歴】
2007年3月 鳥取大学医学部医学科 卒業
2007年4月 神戸大学病院 初期臨床研修医
2009年4月 神戸大学医学部附属病院 病理診断科 専攻医
2013年4月 国立病院機構 大阪医療センター 臨床検査科
2014年4月 神戸大学医学部附属病院 病理診断科 特命助教
2019年4月 神戸大学医学部附属病院 病理診断科 講師
【所属学会】
日本病理学会
日本臨床細胞学会
日本臨床内分泌病理学会
日本内分泌学会
 
 
Interviewer 菅野 天裕  神戸大学医学部附属病院 病理診断科 専攻医

 

【略歴】
2018年3月 鹿児島大学医学部医学科 卒業
2018年4月 小田原市立病院 初期臨床研修医
2020年4月 神戸大学医学部附属病院 病理診断科 専攻医

 

病理診断科ってどんなところ?

 

 

 

病理診断科の仕事はどのような感じですか

 
 

大学病院で生検、手術摘出された臓器から、技師さんの手によって標本を作ってもらい、顕微鏡で診断をして、診断書作成するのが主な仕事です。内科、外科の先生方とカンファレンス等を通じてコミュニケーションをとりながら、
臨床状況に即した診断を心がけています。手術中の迅速診断も随時行い、また院内で亡くなられた方の死因究明のため、病理解剖を行うこともあります。専門医取得後はそれぞれ自分で決めた専門についての研鑽を積んだり、研究したりもしています。

 
 

神戸大学での後期研修の内容やその雰囲気はどのような感じですか

 
 

基本的には毎日、提出される様々な臓器の切り出し、出来上がった標本の病理診断を行い、経験を積んでいきます。業務に際しては多数いる指導医から指導を受けることができます。毎日、難解症例や教育症例を皆で共有するカンファレンスがあり、コミュニケーションのとりやすい明るい雰囲気だと思います。

 
 

AIに仕事を取られることがないか不安です

 
 

昨今のAIの台頭を見聞きしてか、若い方々からこのような声をきくことがあります。ただ、現在のAIが行えるのは「スクリーニング」程度とされています。病理医の仕事は「癌か否か」の二者択一ではなく、様々な変化が起こる人体組織変化を俯瞰し臨床状況と併せて判断していくことが求められます。AIにはサポートされこそすれ、取ってかわられることはないと考えています。日本病理学会が、病理医の仕事はAIに代替されるような単純なものではない、という趣旨の「人工知能AIと病理医」という声明を発表していますので興味のある方は参照ください(https://www.pathology.or.jp/ippan/AI-statement.html)

 
 

先生はいつも熱心に専攻医や研修医の面倒を見てくださいますが、指導するときに気をつけていることはなんですか

 
 

専攻医、研修医の先生たちと同じ視点を持つことです。私が病理を始めたばかりの頃、指導してくださった先生方は皆、いつでも私の疑問に一緒に悩み、調べ、真剣に考えて下さいました。それを大変有難く感じて、私も絶対そうしようと決めていました。病理診断は経験を積むほど知らないことがたくさんあることに気付きます。毎日経験する貴重な症例から学び続ける姿勢を忘れないでいてほしい、と思いながら一緒に悩んでいます。

 
 

最後にメッセージをお願いします

 
 

病理はたくさんの科から提出される検体を診断する機会があるため、多くの科の医師とコミュニケーションをとりながら仕事をすることになります。各科の知識をアップデートしなければならない、ということでもあるので大変なことですが、それが大きな魅力の一つでもあると感じています。癌か否かの二者択一では決してない奥深い病理診断の魅力を、一人でも多くの方に伝えたいと思っています。提出した検体がどうやってあの診断書になっているのか良く分からない(魔法使い、ブラックボックス、などと言われたこともあります)、何となく敷居が高いという印象をお持ちの方もいると思いますが、病理の知識が少しでもあるのと無いのとでは患者さんに向かう姿勢も変わってくると思います。少しでも興味のある方は見学や当科で数か月、研修してみませんか。

 

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