乳がん患者を対象とした術前握力と術後上肢機能障害の関連に関す る観察研究

がん患者を対象とした
術前握力と術後上肢機能障害の関連に関する観察研究

1. はじめに

 神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター乳腺内分泌外科およびリハビリテーション部門では、2021年6月1日~2023年12月31日のあいだに手術治療を受けられた乳がん患者さんを対象に研究 を実施しております。内容については下記のとおりとなっております。
 尚、この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。

2. 研究概要および利用目的

 神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター乳腺内分泌外科・リハビリテーション部門では、手術治療を受けられた乳がん患者さんを対象として、手術の前日、手術翌日の早期から退院後のより良い生活を送ることを目的としたリハビリテーションを行っています。
 これまでの活動から、手術を終えて退院をした後に肩や腕の痛みや動かしづらさを生じる患者さんがいらっしゃることがわかっています。それらの症状が生じる原因として、年齢や手術の方法などが考えられますが、手術を行う前の筋力との関係については明らかとなっていません。手術後の肩や腕の症状を軽減する要素が明らかとなれば、手術をする前から退院後の症状予防に向けた対策を講じる上で大変有用です。そこで2021年6月1日~2023年12月31日のあいだに乳がんの手術治療を受けられた患者さんを対象にアンケートを用いた調査を実施すると共に、データをカルテから収集し、比較することで、退院後の肩や腕に生じる症状の原因を探索する研究を実施することといたしました。

3. 研究期間

 この研究は、研究機関の長による研究実施許可日から2025年12月31日まで行う予定です。

4. 研究に用いる情報あるいは試料の項目

・患者背景:性別、年齢、身長、体重、併存疾患
・治療に関する情報:手術方法、化学療法や放射線治療の有無
・身体機能:手術前と退院時の握力、肩関節可動域
・手術後の肩や腕の症状やそれによる日常生活上の困難(アンケートによる調査)

5. 研究機関

 この研究は以下の研究機関と責任者のもとで実施いたします。
神戸大学大学院 保健学研究科 (研究責任者:秋末 敏宏、機関長の氏名:秋末 敏宏)
共同研究機関
神戸大学医学部附属病院 国際がん医療・研究センター
(研究責任者:國久 智成、機関長の氏名:味木 徹夫)
神戸大学医学部附属病院
(研究責任者:酒井 良忠、機関長の氏名:眞庭 謙)

6. 外部への情報あるいは試料の提供・取得の方法

 カルテより4項に記載した項目を、DDCにて代表研究機関である神戸大学大学院保健学研究科へ提供します。

7. 個人情報の管理方法

 プライバシーの保護に配慮するため、患者さんの試料や情報は直ちに識別することがすることができないよう、対応表を作成して管理します。収集された情報や記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター 医療技術室 リハビリテーション部門の鍵のかかる保管庫に保管します。

8. 情報あるいは試料の保存・管理責任者

 この研究の保存・管理する責任者は以下のとおりです。
神戸大学医学部附属病院 国際がん医療・研究センター  研究責任者:國久 智成
神戸大学医学部附属病院  研究責任者:酒井 良忠

9. 研究へのデータ提供による利益・不利益

利 益・・・・本研究にデータをご提供いただく事で生じる個人の利益は、特にありません。
不利益・・・アンケート回答時の時間的拘束と作業的負担が生じる。

10. 研究終了後のデータの取り扱いについて

 患者さんよりご提供いただきました試料や情報は、研究期間中は神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター 医療技術室において厳重に保管いたします。ご提供いただいた試料や情報が今後の医学の発展に伴って、他の病気の診断や治療に新たな重要な情報をもたらす可能性があり、将来そのような研究に使用することがあるため、研究終了後も引き続き神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター 医療技術室で厳重に保管させていただきます。(保管期間は最長で10年間です。)
 なお、保存した試料や情報を用いて新たな研究を行う際は、医学倫理委員会の承認を得た後、情報公開文書を作成し病院のホームページに掲載します。
 ただし、患者さんが本研究に関するデータ使用の取り止めを申出された場合には、申出の時点で本研究に関わる情報は復元不可能な状態で破棄(データの削除、印刷物はシュレッダー等で処理)いたします。

11. 研究成果の公表について

 研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合には、患者さんを特定できる情報は利用しません。

12. 研究へのデータ使用の取り止めについて

 いつでも可能です。取りやめを希望されたからといって、何ら不利益を受けることはありませんので、データを本研究に用いられたくない場合には、下記の[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めを希望されたとき、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、取り止めを希望されたときにすでにデータがコード化されていたり、研究成果が論文などで公表されていた場合には、患者さんのデータを廃棄できない場合もあります。

13. 研究に関する利益相反について

 本研究の研究者はこの研究に関連して開示すべき利益相反(COI)関係になる企業などはございません。

14. 問い合わせ窓口

 この研究についてのご質問だけでなく、ご自身のデータが本研究に用いられているかどうかをお知りになりたい場合や、ご自身のデータの使用を望まれない場合など、この研究に関することは、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

神戸大学医学部附属病院 国際がん医療・研究センター 医療技術室
リハビリテーション部門 担当者:井上 順一朗
〒650-0047 神戸市中央区港島南町1-5-1
Tel: 078-302-7026
E-mail:jinoue@panda.kobe-u.ac.jp
受付時間:8:30 - 17:00(土日祝日はのぞく)