リハビリテーション科・医療技術室 リハビリテーション部門 Rehabilitation Medicine

吸器外科術前後のリハビリテーション

肺癌の場合

肺癌の治療は小細胞肺癌と非小細胞肺癌で異なります。発症の多くは非小細胞肺癌で、早期のステージ(IIB期まで)であれば、手術適応となります。近年の胸腔鏡手術やロボット支援下手術の発展により、侵襲の小さい手術が実施されるようになりましたが、手術では呼吸器合併症の発生や肺を切除するため、その領域に応じて肺活量の減少が起こります。そのため手術後に約4割の方が息切れを感じたまま日常生活していると報告されています。
当院ではこのような術後合併症の予防や退院後の早期社会復帰、日々の息切れの軽減を図るため、周術期に呼吸リハビリテーションや生活指導などを実施しております。ハイリスクと考えられる患者さんには、手術前より入院していただき、集中的に呼吸リハビリテーションを実施しています。

術前リハビリテーション(プレハビリテーション)

 手術の前日に入院となります。入院後、担当理学療法士が手術前に膝関節の状態、不安定性、可動域、筋力等をチェックします。また義肢装具士により装具の採寸を実施します。(外来にて採寸している場合はなし)

術後リハビリテーション

手術の翌日からリハビリテーションを開始します。肺炎などの合併症や体力低下を予防するために、呼吸訓練、筋力トレーニング、早期離床を行っていきます。
退院後の生活や社会復帰を見すえ、呼吸機能や全身持久力の改善を目指し、退院までリハビリテーションを行います。
また、退院後も運動が継続できるように、患者さん個々の状態に応じた自主トレーニング指導も行います。

筋力トレーニング

呼吸訓練

有酸素運動