<衛生管理>

 衛生管理については、患者食に関連する栄養管理部門従事者、食品納入業者に関わる「人の衛生」、施設及び設備器具に関する「物の衛生」、「食品の衛生」の3つに大別されることを念頭に置き、患者さんに衛生的で安心、安全な食事を提供するため、「大量調理施設衛生管理マニュアル」などの関係法令に基づいたマニュアルの作成および遵守に努めています。


(1)温度と時間の管理(TT管理)

 (TTTemperature and time for heating)

 「大量調理施設衛生管理マニュアル」に則り、調理開始時間、食品の中心温度、加熱処理時間等の基準を満たしていることを確認、TT管理表に記録することを徹底しています。

(2)細菌検査

 食中毒予防の見地から、患者食の食品検査(一般生菌、サルモネラ菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌、リステリア菌、セレウス菌、腸炎ビブリオ菌、赤痢菌)を、毎年69月の菌の発生しやすい時期を重点に検査しています。

 さらに職員への衛生啓発の見地から、調理従事者の手指と使用機器の検査(フードスタンプ法)を抜き打ちで毎月1回実施しています。

          
  

   <ローラーがけ>        <手洗い>       <エアーシャワー>
  埃や髪の毛など異物が付着   手洗いマニュアル順守!   厨房入室前に目に見えない
  していないか目で確認!                  埃を取り除く!


(3)温度管理システム

 調理中の温度と貯蔵庫内温度および室温センサー、ストックヤード警報ユニットを通じ、事務所内パソコン厨房集中監視システムにて24時間一元管理を行っています。

 また、防災センターで24時間ネットワーク管理、警報発生時の対応について保守契約を行っており、業務時間外に警報が発生した場合も、管理栄養士・調理師に連絡が入るようになっています。


  
                                 厨房集中監視システム


<災害時対策>

 当院では平成7年の阪神・淡路大震災での被災経験を生かし、災害時の熱源および水道の停止を想定した26食分の非常食および非常時用備品を備蓄しています。

 また、当院ではクックチル・クックフリーズシステムを導入しており、常に最低14種類、各700人分のタンブルチラー料理やフリーズ料理を氷温または冷凍保存してあり、災害時やその他の緊急事態に即時に対応することが可能です。

 病院全体として、院内における災害時発生時の連絡体制、災害医療体制および各部門の分担、入院患者さんの安全確保と避難経路、二次災害の防止策、災害発生時のチェックリストなどを定めています。それらに基づき、栄養管理部でも災害時対応マニュアルを作成しています。

 近隣の病院と「災害発生時における患者給食の相互援助に関する協定」を締結しており、災害時にも患者さんへ安心・安全な食事が提供できるよう備えています。