MRI検査は、大きな磁石のトンネルの中に入り、ラジオ波(電波)をあてることで体の中から出てくる信号を元に画像を作ります。 MRIは横断像だけではなく任意の断面の画像を得ることができます。
MRIは、放射線による被ばくのない検査です。軟部組織や神経の描出に優れており、造影剤を使わずに脳などの血管を描出することもできます。
磁石の中に入って行う検査のため、体の中に金属(素材が分からないものを含む)がある方は検査を受けられないことがあります。(詳しくはQ&Aへ)
また、検査時間が長く、体の動きに弱いという短所もあります。そのため、患者さんの協力が非常に大切となります。
金属製装飾品 | ヘアピン、かつら、入れ歯、ピアス、指輪などのアクセサリー等 |
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鉄製の小物 | ハサミ、筆記用具、鍵、ライター等 |
備品 | 車いす、金属製の杖、ストレッチャー、点滴台、歩行器、酸素ボンベ等 |
精密機器と 電子機器 |
リブレ(血糖値測定センサー)、時計、カメラ、携帯電話、診察券やクレジットカードなどの磁気の影響があるカード類等 |
化粧品 | 目や頭などの顔に近い部分の検査の場合、化粧を落としていただくことがあります。 |
MRIは非常に強い磁場の中で検査を行うため、携帯電話やヘアピンなどの金属を不意に持ちこんでしまうとMRI装置に吸引され、場合によっては人体に危害を加えることがあります。また、心臓ペースメーカや植込み型除細動器(ICD)等が体内にある方は検査できない可能性があります。
MRI装置は、磁気と電波を使って検査を行います。検査で使う磁気が検査室外に漏れないように、また外からの電波が検査室内に入らないように、従来型の検査室では特殊な金属板が含まれた壁でおおわれ、小さな窓しかありませんでした。そのため密閉された空間となり、心理的な圧迫感があります。
Ingenia3Tでは、磁気・電波シールドの患者大型監視窓を採用し、開放感かつ患者さまに安心して検査を受けて頂くための部屋作りに取り組んでいます。この大型監視窓により、患者さんの心理的圧迫感の軽減や、検査スタッフから検査中の様子を観察し易くなりました。
腹部検査時には、腸の蠕動運動を抑えるお薬を筋肉注射する場合があります。また、閉所恐怖症がある方や、妊娠中もしくは妊娠の可能性がある方は、検査前にスタッフにお知らせください。
検査中は異常を感じたときのために、緊急連絡ブザーを持っていただきます。具合が悪くなった時には、遠慮なくブザーでお知らせ下さい。
また、検査スタッフとマイクを通していつでも会話ができます。同時にテレビモニタを通じて患者さんの状態を絶えず観察しています。
検査時間は30分程度ですが、検査の内容によってはそれ以上かかる場合もあります。 体の力を抜いてリラックスして検査をお受け下さい。
検査が始まると装置から「ガーッ」という大きな音がしますが、磁石から出る音ですので心配ありません。
検査中は動かないようにして下さい。動いてしまうと写真がぶれてきれいな画像を得ることができず、正確な診断の妨げになります。
検査部位が、呼吸による動きがある胸部や腹部の場合には、息を止めていただく場合があります。できない方は検査スタッフに申し出て下さい。
MRI検査には、単純検査(造影剤を使用しない検査)と造影検査(造影剤を使用する検査)があります。造影検査は、単純検査だけでは判断しにくい場合に、検査の精度を高める目的で行います。多くの造影剤は静脈注射にて注入しますが、中には口から飲む造影剤もあります。
⃝造影検査を行う4時間前から食事を控えてください。水やお茶は摂取していただいて構いません。
⃝常備薬を飲んでいる方は、主治医の指示に従ってください。
⃝検査を受けるにあたって、事前に問診票に記入していただき安全に検査が行えるようにします。ご協力お願い致します。
⃝造影剤使用後まれに副作用がでることがあります(数日後にでることもあります)。気分不良や蕁麻疹がでるなどの異常を感じたときは、検査スタッフに申し出て下さい。
2014年日本で初めて薬事承認を得た放射線治療計画用MRI装置が導入されました。検査室内に高精度患者位置合わせ用レーザーシステムを有しており、放射線治療を行う際と同じ体位でのMRI撮像が可能となります。MRI画像の優れた組織コントラストを活かし、病変部や周囲の正常組織をより正確に把握し、病変部のみに精度の高い放射線が照射できるプランニングを支援しています。「生活の質 Quality of Life : QOL」の低下を招くことのない治療計画の実現に期待されています。
MRI装置の更新に伴い、HITACHI社製Echelon Vega 1.5Tのクエンチを行った際の記録です。
*再生時は音量に注意してください。
救急部医師、放射線科医師、救急部看護師、診療放射線技師で救急シミュレーションをMRI室で行っています。
Gd造影剤注入直後に患者が咳をし始め、その後心肺停止になる等、様々なシチュエーションを想定して行います。MR検査室内は金属の持ち込みができないため、急変時は二次災害が起こらないように気を付けることも必要です。
造影剤による副作用をゼロにすることは難しいですが、絶対に死なせないという強い思いをもって、日々検査を行っています。
2013年8月16日、更新のため撤去されるMRI装置を利用して、磁性体吸着実験を行い、酸素ボンベが装置に吸着される様子を撮影しました。
当院では磁場の危険性について他職種に講習会を行う等、安全管理を徹底しています。
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MRI室ではMRI装置を5台設置しています。
(手術室やアイソトープ検査室にもMRI装置があります)
SIEMENS社製 MAGNETOM Vida 3.0T
GE社製 SIGNA Premier 3.0T
GE社製 SIGNA Voyager
CANON社製 Vantage Centurian 3.0T
PHILIPS社製 Ingenia3.0T
診療放射線技師 10名
(うち日本磁気共鳴技術者 5名)
看護師 2名
放射線科医 2名